週末に映画「リンカーン」を見に行ってきました。
監督はスティーヴン・スピルバーグ、
構想に12年を費やしたといわれるほど思い入れの強い作品だそうです。
2012年アカデミー賞に12部門でノミネートされ、
リンカーンを演じたダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞、そして美術賞を受賞しました。
リンカーン暗殺までの最後の4ヵ月を描いた映画ですが、
この作品の素晴らしさは、リンカーン役のダニエル・デイ=ルイスに尽きると思いました。
スピルバーグ映画史上1,2を争う膨大なセリフをこなし、その演技力に惹き込まれます。
彼は徹底した役作りを行うことで有名だそうで、
左足だけの役を演じた時には撮影中常に左足だけを使い車椅子で生活したり、
モヒカン族の役では6ヶ月間にわたって野営や釣りを行い、サバイバル術を習得、
最終的には自分でカヌーを作れるまでになったり、
ボクサー役ではプロボクサーと週3回のスパーリングを3年続けたりしたそうです!!
今回の映画では、リンカーン関連の書物やリンカーン自身が書き残したものを徹底的に読み漁り、
19世紀の生活に慣れるため、妻メアリーを演じたサリー・フィールドと当時の文体で手紙の交換を4ヶ月間行い、
夫婦としての役作りも行ったそうです。
あの特徴的なウェーヴのかかった髪型に似せて自分の髪を伸ばし、髭を生やし、
そして約一時間半のメイクを施してリンカーンになりきったその姿は写真のリンカーンにそっくりです!
奴隷解放を訴え、南北戦争を戦ったアメリカ第16代大統領リンカーンの苦悩と偉業。
「奴隷解放の父」「最も偉大な大統領」「アメリカ史上最初の暗殺された大統領」などで知られますが、
有名なのはゲティスバーグ演説での
「government of the people, by the people, for the people(人民の人民による人民のための政治)」
というフレーズでしょう。
この場面は逸話としてだけ登場します。
この映画は見る前から「アメリカ人のアメリカ人によるアメリカのための映画」だろうと思っていましたが、
奴隷制度を廃止させた南北戦争と奴隷解放宣言は、世界中に大きな一石を投じました。