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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

会田誠展 「天才でごめんなさい」

2013-03-31 | アート
先日の大学卒業式の午後、六本木ヒルズ内の森美術館で開催中の展覧会へ行ってきました。
話題の現代アーティスト会田誠氏の展覧会、キャッチフレーズは「天才でごめんなさい」

チケット売り場には平日午後にもかかわらず、結構な数のお客さんが。
こんなマニアックな展覧会に、子どもが来たりして大丈夫?と思っていましたが、
エレベーターを降りたところでほとんどの方が森アーツセンターギャラリーで開催中の
「ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 パリの夢 モラヴィアの祈り」へ向かわれました。
うん、やっぱりそうですよね。

奇才、会田誠は、今日最も注目されている日本の現代アーティストのひとりです。
彼にとっては美術館での初の個展で、
デビュー以来20年以上にわたる会田の多様なジャンルの作品が、新作を含む約100点展示されています。
作品は、油彩画、日本画、イラスト、映像作品、立体作品、漫画、ポスター、等、多岐にわたっていて、
同じアーティストのものとは思えないほど、まさに「天才」です。

公式HPによると、
「グロテスクでエロティックな作風を見せたと思えば、
一方では政治的、歴史的な課題への鋭い批評性を見せます。
また日本の現代社会を投影しながら、同時に伝統的な美術作品や様式も多く参照されています。
ただ、その作品を俯瞰してみると、この多義性こそが日本社会の縮図のように見えてくることも事実です。」

ただ、あまりに過激な表現が物議を醸しています。
特にこの2つだそうです。

・「わいせつ」と称され新聞でも報道された、足と腕を切断された裸の少女を描いた「犬」シリーズ
・原発事故後のツイッターの発言をコラージュした「モニュメント・フォー・ナッシング�」

展覧会を開催している森美術館に対して抗議し、一部作品の撤去を要請する意見書まで提出されました。
また、特に性的表現を含む刺激の強い作品の展示室は、18歳未満入場禁止になっています。
この「18禁ギャラリー」に入ってみましたが、たくさんの人でごった返していました!
ご夫婦でいらした年配の奥様がご主人に「こんな作品、イヤだ!」と文句を言っておられました。
私は自分の目で見てからでないと何も言えないと思って、見に行きましたが、
「会田誠氏特有の芸術観」と思いながら鑑賞しました。

芸術とは、そもそも何なのでしょうね?
自身の心の内を表現しているものと思っておりますが、それにも規制はかかるのでしょうか?
(それを展示するかどうかは別として)
新鋭のアートはその時代には万人受けすることはなく、
時代を経たのちにやっと評価されるということが多いですよね。
(画家のゴッホやモディリアーニも、作家の宮沢賢治や中島敦も)
ちなみに、会田誠氏はすでに十分評価されている芸術家です。

そんなことを考えながら、この話題満載の展覧会を後にしました。