昨日は実家で、またまた飲んだり食べたりお話したりと楽しいお正月。
実家では、実にの~んびり出来ました♪
昨年はちょうど100冊の本を読みました。
年間100冊読了が目標でしたので、ちょうど(やっと!)達成できました。
昨年最後に読んだよしもとばなな著 『スウィート・ヒアアフター』が、心に沁みました。
作者の言葉によると、
「とてもとてもわかりにくいとは思いますが、
この小説は今回の大震災をあらゆる場所で経験した人、生きている人死んだ人、全てに向けて書いたものです。」
ある日、主人公を襲った自動車事故。
同乗していた恋人は亡くなり、自身はお腹に鉄の棒が刺さりながらも死の淵から生還します。
でもそれを機に彼女には、なぜか人には視えないものたちが見えるようになってしまうのです。
生と死は隣り合わせで、死んでしまったからといってその関係がすっかり切り離されてしまうわけではない。
そして、生きている人は命ある限り生きていかなくてはならない、そんなことを感じました。
タイトルは「スウィート・ヒアアフター(sweet hereafter)」=甘い来世
そう思うことで、生きている人も救われるのかもしれません。
今年も1年間で100冊読了を目標としていますが、最初に読んだ本は川上弘美著『神様 2011』。
「あのこと」以降を描く川上弘美の問題作とうたわれています。
くまにさそわれて散歩に出る──93年発表のデビュー作を福島原発事故を受け改編したものです。
デビュー作の短編『神様』の後に、『神様 2011』が収録されています。
同じシチュエーションなのに、防護服を着、被爆許容量を心配し、ガイガーカウンターで計測して散歩するくま。
あとがきにある作者の言葉、
「原子力利用にともなう危険を警告する、という大上段にかまえた姿勢で書いたのでは、まったくありません。
それよりもむしろ、日常は続いてゆく、けれどその日常は何かのことで大きく変化してしまう可能性をもつものだ、
という驚きの気持ちをこめて書きました。」
震災文学というジャンルがうまれているらしいです。