第146回芥川賞・直木賞の選考会が17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、受賞者が決まりました。
~芥川賞~
円城塔さん 『道化師の蝶』 (群像7月号) (画像右)
田中慎弥さん 『共喰い』 (すばる10月号) (画像真ん中)
~直木賞~
葉室麟さん 『蜩(ひぐらし)ノ記』 (祥伝社) (画像左)
男性3人の受賞というのは、今まであまりありませんでした。
加えて、これらの賞について、今回ほど様々な物議をかもしたことはないかもしれません。
発端は、選考委員である東京都知事が「バカみたいな作品ばかりだよ。」と発言したこと。
選考委員であり作家である知事の公の場での発言とは思えません!
(まぁ、いつものこととも言えますが。)
それに反発した受賞者の田中さんの受賞インタビューが、また大いに話題になりました。
一貫して斜に構えた不機嫌な態度で、都知事に対して挑戦的な言葉を連発し、
その動画サイトは3日間で45万回を越える再生と大人気?!
「石原知事に逆襲」芥川賞の田中氏ノーカット会見(12/01/18)
ネットへの書き込みも「ふざけている!」「よく言った!」とヒートアップ。
そして、都知事が選考委員をやめるという結果に。
その理由も「飽きたから。全然刺激にならない。」と言ってはばからない。
言葉を扱うこの方々の騒動を、大人として実に情けないと私は思います。
この様子を、子どもたちも見ていることでしょう。
反面教師として見てくれればいいのですが・・・
作品の本質とはかけ離れたところが大いに話題になっていますが、
今回の受賞者は新人ではなくすでに評価を得ている実力のある作家さんばかりです。
・円城塔さん
2007年 『オブ・ザ・ベースボール』 第104回文學界新人賞受賞。
2010年 『烏有此譚』 第32回野間文芸新人賞受賞。
2011年 『これはペンです』 第3回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞。
そして今回、3回目の 『道化師の蝶』 で第146回芥川賞受賞。
・田中慎弥さん
2005年 『冷たい水の羊』 第37回新潮新人賞。
2008年 『蛹』 第34回川端康成文学賞、史上最年少で受賞。
2008年 『切れた鎖』 第21回三島由紀夫賞。
『図書準備室』などでこれまで計4回芥川賞候補になり、5回目の 『共喰い』 で芥川賞受賞。
・葉室麟さん
2005年 『乾山晩愁』 第29回歴史文学賞受賞。
2007年 『銀漢の賦』 第14回松本清張賞受賞。
2009年 『秋月記』 第22回山本周五郎賞。
『恋しぐれ』などでこれまで計4回直木賞候補になり、5回目の 『蜩ノ記』 で直木賞受賞。
この3冊、読むのが楽しみです♪
昨日、初雪が降りました♪
「趣がない。」なんてここに書きこんだせいなのか、今日も冷たい雨です。
明日は本校の入学試験!
天候での混乱がないことを祈っています。
受験生の皆さん、落ち着いて実力を発揮して下さいね!