今日も一期一会

「本が好き♪図書館ブログ」のタイトル変更
本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

「本が好き♪図書館ブログ」からタイトル変更

19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

母と娘

2008-07-20 | 本の紹介
母と娘をテーマに取り上げているエッセイを2冊読みました。

佐野洋子 『シズ子さん』
青木玉 『小石川の家』

どちらも違う意味で辛い母と娘の関係です。

佐野洋子さんは絵本『100万回生きたねこ』の作者としても有名です。
4歳の時、お母さんと手をつなごうとして振り払われ、
その日から母との確執が始まります。
母は娘をかわいくないと思い、娘は母を憎んでいる。
その関係が、母が高齢になり痴呆になった時に変わってくるのです。
二人とも心が解き放たれてくるように。
殺したくても首を絞めるために母に触ることが出来ないほど憎んでいたのに、
寝たきりの足を拭いてあげられるまでになった自分に作者は驚きます。

佐野洋子さんは詩人 谷川俊太郎さんの妻でもあったそうです。
でも今は離婚していて、違う方と暮らしているようです。
谷川俊太郎の息子で音楽家の谷川賢作氏の母は、
佐野洋子さんの前の奥さんです。
谷川さん、3度結婚して3度離婚しているのですね!

もう1作は青木玉さんの『小石川の家』
青木玉さんのお母さんは『おとうと』などで知られる作家幸田文です。
ということは祖父は『五重塔』の幸田露伴です。
これだけで大変な家庭。。。ということが偲ばれます。
青木玉さんの母幸田文は離婚して実家に戻り、
祖父幸田露伴との生活が始まります。
厳しいしつけと子どもでもしっかり家のために働かされる。
祖父のお客様(これが斉藤茂吉!)へ出すデザートに、
母のためにお小遣いをはたいて買ってきたイチゴを使われてしまう。

母と娘は実はなかなか難しい関係なのです。
幸い私は母とも娘とも上手くいっていると(自分では)思っていますが、
いい関係を作れないという話もよく聞きます。
母が嫌いだと。。。

その反対に一卵性母娘あるいは友達母娘と呼ばれる
相互依存の関係も問題になっています。
私は実はこの友達母娘もいいなぁ~と思っていたのですが、
娘がどんどん自立してしまい、おいていかれている状態です。
もしかしたら私の母も、
今の私と同じことを思ったときがあったのかもしれません。

お互いに1人の大人同士として自立し、
付かず離れずの関係にある今が望ましい姿なのかもしれませんね。
でも。。。娘からの電話やメールの返事が
マメに欲しいと思う私なのでありました。
ただ心配なのです!