カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

やっぱり今回の展開次第で、次世代はそれなりに変わるかも

2021-09-21 | 時事

 自民党の総裁選が活気づいている。内容的に本当は問題の隠れているものや、まだはっきり政策の違いが見えにくいものがあるものの、でもまあいろいろと今のうちに議論を戦わせることは、日本の将来を考える上では悪いことではない。また、この四人の候補の語りの誠実な感じは、今までの日本の政治家とは違う、時代の変貌をすでに予感させられる。
 現在の状況だから自民党の総裁が日本の首相になることは間違いない訳で、共和制の国でいう大統領選と同じことである。でもまあ国民の総てが投票できるわけではないので、ちょっとモヤモヤする人もいるかもしれないが、では日本で大統領選のようなことをすると、本当の政治家でない人の方が勝ってしまう気もするし、もうちょっと議論は必要かもしれない。国民主権ということにはなっているので、ルールを考えることは可能である気もするけど、今の政治家にはそういうことをやる気になる人はたぶんいないだろう(要するに不可能です)。
 そのあとに衆議院選があるので、あと二か月程度はずっと様々な選挙ドラマが展開されることになる。もともと自民党としても、その選挙対策のために人気のなくなった菅さんを下すことをしたので、このような展開になった。岸田さんとしては、菅さんとなんとか戦わなくては、と思っていたのに、違う敵と違う展開の戦い方を強いられることになった。決戦投票になると分があるとされるが、想像以上に高市さんの伸びもあるために、ちょっと苦しい戦いである。永霞会の後押しでなんとかして首相になってほしい岸田さんとしては、もともと引けなかったのだから、国会議員票を積み増して死守するしかない。おそらくトップは河野さんだろうから、そのあとの決戦投票で逆転して勝てば、民意とは違うと批判を受けることは必至である。そういう輿論やマスコミ批判などを見越して、実際の決選投票では衆議院選で苦しい戦いをしている議員が離反するかもしれない。
 ということになると、野田さんは一応残念だけれど今回は勝敗としては関係ないので(政策等魅力のある人だと思うけど)、河野さんと高市さんがどうなるにかかってくる。河野さんはとりあえず全体としてはかなり有利だが、過半数に届くほど人気があるのかは、どうなのか。石破さんの人気も取り込んでいるとはいえ(また小泉さんまで応援に回っている)、過去の言動から衆議院選で比較的楽に上がる古い議員からは不安視されているわけで、いわゆる人望がない。勝った後が大変で、足を引っ張られる要素が多い。政策的には現実的に路線を豹変させるだろうことは間違いなかろうが、本意ではないだろう。自分自身がそのことに耐えられるのだろうか(激しい性格のようだし)。
 となると、やはり誰が勝つのかのカギは高市さんということになる。安倍さんが推しているし、靖国参拝や夫婦別姓反対など、古い体質の自民党からは人気がある保守色が強い印象を持たれているけれど、そういう差別化という意味ではいいのかもしれないが、現実には必ずしも保守一色ではなさそうだ。日本初の女性首相に! という機運が本当に高まると、化ける可能性もあると思うが、そういう特色が本当に国民的な議論になるのか、という感じもする。結局は岸田さんと河野さんの運命を握る存在として、最後まで目が離せないということかもしれない。しかし岸田さんをひっくり返して二番目に入ることができると、決戦投票でも勝てる目はあるのだから、やはり可能性としては面白い存在である。
 しかしながら無理をして出たなら、とりあえず勝てた可能性の高い菅さんがここまで考えて総裁選を引いたとしたならば、その功績は大きい。もともと失言が少ないのと説明が最小限だからいいとされたのに、説明が足りずに理解がされなかったとか、誰がやっても日本ではワクチンも開発できなかった現状からおんなじことになっただろうコロナ対策を失策のように言われて(担当大臣は河野さんだし)、もともと嫌々ながらだったけど説得されて首相になったのに、さぞや面白くなかったことだろう。休まず働いて成果を積み上げながらそれは無視され逆に叩かれて、何も報われない日々だった。しかしながら自民党の台所事情として現在は議員さんが多くなりすぎていて、やはり誰がやっても勝てそうになかった選挙を前にして(これ以上自民党の衆議院議員を増やすのがそもそも至難の業で、今がピークなら減るよりない状態だったと言える)、事実上勝てる展開を作り出したことになるわけで、結果論だけど、凄い人だったかもしれない。なんだか日本人の感情からすると、ちょっとかわいそうになって人気も戻っているんじゃなかろうか。それでもやはりやめることには変わりなく、今後も何か強い影響力があるとは考えにくい。そういえば外遊どうするんでしたっけ?
コメント
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