出張でオフィス街のコンビニに入ると(特に昼時など)、レジでの支払いは普通にキャッシュレスになっている。僕もそういう場合は迷いなく、デビットなどのカードで支払う。レジが混雑しているので、現金で支払う人がいると、露骨に嫌がる人などもいるようだ(時間がかかっているということ)。カードであっても実は少数派で、ほとんどは携帯(スマホ)で支払っている様子である。
しかしながらこれが夜になると一転して、現金の人が増える。同じ人たちで無いから当たり前かもしれないが、比較的時間に余裕があるからではないか。
空港などもカードだが、これも小銭が面倒だからと、ショップとカードの関係もある。現金で払う場合も、一応カードを通してポイントを稼いだりする。我ながらマメである。まあ、そういう面倒を忘れて現金という事もあるけど。
しかしながら地元だと、圧倒的に現金になる。カード払いの人が少ない為に、なんとなく圧力がある。僕は特に現金派だとかカード派だとかいう考えはないが、要するに日和見派なのだろう。人の感情の空気は読めないが、こういうのはなんとなくそうなる。
これは現在の現実感であるが、ところが居酒屋などでこの話題になると、様相がかなり違う。僕ら世代というのがあるのかもしれないが、カード支払いに対する嫌悪が現れるのである。やれ中国はカード社会になっているので管理社会だとか、お金に対して無頓着になり破産する恐れがあるだとか、単にお金の現実感のために現金がいいだとか、そういう話になる。まあ、分からんではないが、実際のところ僕にはこの感覚は実はよく分からない。カード社会だから進んだ未来だとかそもそも思わないし、カード支払いだからお金の管理は簡単になるから無駄遣いは減るだろうし(現在も銀行のアプリを開くと、いつも今月は使いすぎだと注意を受ける)、お金の価値なんてそもそも架空のようなもので、人間以外の動物は現金に見向きもしないだろう。現金だからカードだからって、違うと言えば違うけど、そもそも非常によく似ていることに違いは無い。将来的に現金は、ヤクザのような人の決済以外は使われなくなるだろうけど、それはそれで仕方のないことだろう。ビットコインのような通貨になると、国としては困るだろうけど、個人としては利点の方が大きいことだろう。
今は現金派のような人が大きな顔をしていても、何の問題も無い。しかし間違いなくそのような人は、迷惑がられるようにはなるだろう。先日買い物をしていると、レジに張り紙がしてあって、「千円札が不足がちです。ご協力ください」と書いてあった。要するに現金を準備するのも労力がかかっていて、いわゆるコストがかかっていることが分かる。今はレジの人は現金を扱っても文句を言わないが、将来は現金を扱う仕事はお断りだとして、人出が不足するだろう(もちろんそれはAIが解決するが)。そういう面倒もコストだからである。そういう事も顧みずに現金を扱おうとする意志を持つことは、社会的な迷惑になる可能性が高い。もちろん、いずれは駆逐されるにせよ、その前にはずいぶんつらい思いをするのではないか。まあ、今がつらくないのなら、それまでは大きな顔をしておいてもらおう。