天文学者ハーシェルは、父ウイリアム、息子のジョンと、それぞれに歴史に名を残すほどの功績があった。
ジョンが幼いころ父ウイリアムに、幽霊はいるのか訊ねた。
「確かに幽霊はいるかもしれないが、それは人の形をしているとは限らないよ」
それでは幽霊とは妖怪や化け物のように、様々な姿をしているのだろうか?
さらに父ウイリアムは星空を指さして、
「この星々はそれぞれ太陽のように大きな星だが、遠くにあってあのように小さく見える。さらにあまりに遠いので、何万年、何百万年、またはそれ以上の時間をかけてその光が地球にやってくる。そうすると、今輝いている星は、すでに寿命を終えて星としては存在していないかもしれない。要するに多くの星は、幽霊みたいなものなんだよ」
いかにもそれでは息子は天文学者にならねばならない。という気がする。これも教育だが、幽霊がちゃんと形を持って見える世界が科学ということになる。幽霊は科学では証明できないというのは、だからまったくの誤解か嘘である。現に誰しも幽霊は目にしており、そうして希望すれば、かなりのその幽霊の正体まで知ることが出来る。
オカルト好きはだから、普通に科学になじんでいけば、同じように歴史に名を残せるかもしれない。