“静かなる寺院”

2024-06-01 | 【断想】音楽

 欲しいアルバムがある。
 そんなに真剣に探しているわけではない。
 だけど見つけたら入手したい。
 それはマル・ウォルドロンの「クワイエット・テンプル」。
 1963年の録音で、レーベルはFreedom(power Tree)。
 その存在はバルネ・ウィランの「フレンチ・ストーリー」で知った。
 アルバムの最後で演奏されていた。
 その作曲者がマル・ウォルドロンと表記されていた。
 そのアルバムは、別の名前でも売られている。
 バルネ・ウィランのアルバムでピアノを弾いているのはマル・ウォルドロン。


“ゴースト”

2024-06-01 | 【断想】音楽

 アルバート・アイラー
 レラハ / パリ 1966: Lörrach/Paris 1966(hat)
 和泉式部の歌に
 “冥きより冥き道にぞ入りぬべきはるかに照らせ山の端の月”
 馬場あき子著「和泉式部」(河出書房新社)でまずはじめに出てくる歌である。
 久しぶりに開いて、そうだったと思い出した。
 式子内親王の歌に
 “つかのまのやみもうつつもまだしらず夢よりゆめにまよひぬる哉”
 俺たちは、はかない夢をじたばた生きる。
 俺たちは、冥界で、夢のなかで、どんな“ゴースト”に出会うのか。
 ドイツのレラハ、フランスのパリでのアルバート・アイラーのライブ。
 叫びや呻きは、平静へのプロセスに出てくるものだろうか。