銚子・角巳之・三代目

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赤サバ調理例①

2006年06月15日 | 料理に挑戦

100_0085 昨日の赤サバ(正式名称:ハチビキ)刺身にしてみました。新鮮なイワシの身にキンメダイの脂をまとわせたような、何とも言えない甘みと旨みがありました。腹を割いてみると、ハラスのところがメヌキなどのように黒く、この魚がかなり深い水域に生息している事が察せられましたが、深いところの魚の特徴、“まったりとした脂”を感じながら、それでいてクドくない。仲間10人ほどで食卓を囲みましたが、ものの数分で無くなりました。鮮度劣化が非常に早いようで、この刺身が食べられるのは産地特権なんですが、地元の方々も今までこれは食べた事がないと一様に感心しておりました。次はいつ揚るのか不明ですが、好奇心を持って毎日市場に通っていると、沢山の発見があります。この刺身は忘れられない一品になりそうです。


赤サバ

2006年06月14日 | 銚子で揚った珍しい魚

100_0084 近所に、まき網船に30年以上乗っていた方がいるのですが、この方をして、この魚は見たことがないとの事でした。いったいこの魚は何なんだ。と思い、あちらこちらの先輩方に聞きに言ったら、ああこれ“赤サバ”ね。との回答が得られました。さすがに銚子港、どこかに必ず知っている人がいます。赤サバは俗称で、正式名称は“ハチビキ”というようです。スズキ目スズキ亜目ハチビキ科ハチビキ属のハチビキ(長いです)名前はともかく味は?という事ですが、これ実に美味かったです。皮やウロコが固い、背中にトゲがあるなど処理は面倒でしたが、刺身で良し、煮て、干物でさらに良し。そういう感じです。鮮度抜群のイワシの身とキンメダイの脂を併せ持ったような味でした。あまり揚らない事や鮮度劣化が早いなどの理由で、市場にはまず出回らない魚。産地の特権でこれを刺身などで食べる事が出来ましたので、明日から調理例、感想などを掲載する事にします。


エクルビス

2006年06月13日 | イベントに参加

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日曜日にまたまたイベントに参加して参りました。お前また写真撮ってブログのネタにする気だな?と言われましたが....、これは書かずにいられません。天然のザリガニ食べました。昼間、子供達がはしゃいで釣っていたザリガニ(写真左)を夜に茹でて(写真右)胃袋に入れてしまったこと、若干心の動揺はあります...。ただこのザリガニ、同席していたイタリアンのシェフに聞きますと、ザリガニはエクルビスと言ってフレンチなどでは一般的な食材なのだそうです。味は濃厚で実に美味かったです。このザリガニ釣りですが、日本の田舎ではどこでも行っていた子供の遊びだろうと思います。もちろん食べる目的で釣っていた訳では有りませんがエサは何にするか?とか、この辺に大きいのがいそうだとか、友達と一緒に知恵を絞った経験のある方も多いと思います。残念ながら最近はザリガニ釣りが出来るような環境が少なくなってしまったようです。最近の子供はゲームしかしないと言われてますが、ここでザリガニ釣りしていた都会のお子さん方、実に楽しそうで、また真剣でした。別にザリガニ釣りなんて。と思われる方も多いかと思いますが、子供の頃に自然や生き物に触れる機会を沢山持つ事は人格形成に大きな影響があるだろう....と生意気な話ですいません。最後にこのザリガニ、肺吸虫(はいきゅうちゅう)という寄生虫がいる場合があるようで、生食は絶対に禁止だそうです。“エクルビス”は加熱し、フレンチでお召し上がり下さい.....。美味いです。


過剰適合

2006年06月12日 | 日記・エッセイ・コラム

100_0023 梅雨時期を迎え、本来なら“入梅イワシ”(銚子の真イワシが一年で最も脂が乗る時期で、最高に美味い)の時期なのですが、水揚げは非常に少ないです。大羽イワシ(真イワシの大型)が築地で5500円/㎏で落札、という報道がTV等で有りました。価値=値段だけではありませんが、ここまで来るとイワシは超高級魚の仲間入りです。このイワシの不漁、以前掲載したレジームシフト(魚種交代の波)、乱獲、クジラ...、様々な理由があるのでしょうが、真イワシが揚がらない。これだけが事実。写真は第二漁港の水揚げ後、1尾落ちてたのを撮影しました。これ1尾で1000円か?と思うとビックリです。さてこのイワシから考えている事。“過剰適合”という言葉があります。地球上で最強を誇った恐竜が、安穏と自らの春を謳歌し続けた結果、いん石だか氷河期だか分かりませんが、環境の変化に全く適応できずに“絶滅”してしまった。という事に由来し、過剰な保護や周囲の環境(自然でも、会社でも、業界でも、人間関係でも)を省みない直線的な思考や行動は危険だという警鐘だと思います。業界の常識、社会の非常識という言葉も良く聞きますが、これに近いと思います。クジラのように大きい事は良い事だと、みんながクジラになろうとすると、エサにするイワシや小魚が無くなって、最後はそのクジラが死んでしまうんですよね。社会は何らかの連鎖で成り立っておりますが、その連鎖を構成する一部“だけ”を保護すると、それは過剰適合となり、最後には保護したはずの部分が最も悲惨に朽ち果てる。イワシの話題から飛躍しましたが、イワシを見ながらそんな事を考えておりました。


イシダイ(の子供)

2006年06月11日 | 銚子の魚

100_0012 写真はイシダイ(の子供)、成長するに連れて縞模様が消え、全体に灰色っぽい体色に変わっていきます。この魚、磯釣りマニア羨望の魚。私も是非、このイシダイを釣ってみたいといつも思っております。私程度の腕ではまず揚げられないので、釣りの師匠(何人かいます)に機会あるたびに攻略法を聞いております。小さい頃(20cmくらい)は写真のように可愛いですが、50cmくらいの成魚になると、物凄い“歯”を持つようになります。各地で、このイシダイ攻略法があるようですが、銚子を含めて房総半島・九十九里周辺では“サザエ”を殻ごとエサにする場合があります。サザエを殻ごと食べてしまうんです。このイシダイは。サザエをエサにするなんてもったいない。と私は思ってしまいますが、師匠曰く、そんな感覚だとイシダイを揚げる事は不可能だな。との事でありました。腕が上がったら、一杯飲むのを一回我慢して、サザエをエサに犬吠埼(イシダイの一級ポイントです)下に向かおうと思っております。


本ムシガレイ

2006年06月10日 | 銚子の魚

100_0041 この本ムシガレイと、ヤナギムシガレイ。生では殆ど市場に出回らないようですが、干物などで見かける事があると思います。ヤナギムシガレイの干物は“高級品”として、驚くような高値で売られていたのを記憶しております。値段イコール“価値”に付いては、?と思うところが沢山ありますが、まずは高い、安いという前にどこに“価値を認めるか?”だと思います。原価が幾らで、加工費は...、というのは野暮と言うものかもしれません。話は飛びますが、フランスで飲食店の格付けを行っている“ミシュラン”(タイヤのメーカーですね)、私の記憶では、最高級3つ星を取るのは、その味が忘れられなくて、わざわざその地域まで赴く。2つ星は近くに行く機会が有れば寄る、1つ星はまあ良い店。確かこういう基準だったと思います。その味が忘れられなくて、わざわざその地域に。こういう商品を作れると冥利に尽きるだろうな?....と今の私では100年早いと叱られますが、志は高く持って行きたいと思います。ミシュランの3つ星、殆どがパリに集中してるんだろうなと思ってましたが、実はパリ以外、郊外の方が多いようです。グリーンツーリズム、スローフード、LOHAS....、今までご紹介してきたこれらの考え方。東の外れに居て何言ってんだと思われるかもしれませんが、地方都市こそ欧州に学ぶべきものが多いと思っております。


食育(補足)

2006年06月09日 | 日記・エッセイ・コラム

食育関連の記事を掲載させて頂きましたら、いろいろご意見を頂きました。みなさん凄く関心のあるテーマのようですね。投稿以外にメールも多数。ご丁寧なご意見を頂きながら返信も出来ず誠に申し訳ありません。誠に勝手ながらこの場を持って御礼に代えさせて頂きます。さて、マザーテレサの名言、“愛の反語は憎悪ではなく無関心”この言葉を思い出しました。愛憎という言葉もあるように、憎しみとは愛情表現の一手段かもしれません。それに引き換え“無関心”、昨今発生している問題の根本はこの“無関心”ではないか?と感じております。こんなブログにお付き合い頂き、関心を持っていろいろなご意見を寄せて下さる皆さんと、関心の輪を広げて行きたいと思っております。引き続き宜しくお願い致します。


食育=実体験

2006年06月09日 | 日記・エッセイ・コラム

100_0065 先週日曜日のNHK特集で食育関連の取り組みが放映されており、銚子の本城小学校も紹介されてました。”子供の食事については、~が悪い。と、悪者探しのような内容になりがちですが、今回は切り口が沢山あり、非常に考えさせられる内容でありました。高知県の小学校が校庭で野菜を育て、それを学校給食に使うようになってから野菜の食べ残しが激減したとありました。実体験を通して学んだ事は生涯の宝。まさにそう思います。銚子のある小学校で割烹の先輩が体験授業として、青魚(イワシ、サバ等)のツミレを生徒と一緒に作りました。青魚は絶対に食べられないという生徒さんたち、自分達が作ったものに愛着が沸いたのでしょうか、奪い合うように食べてたそうです。都市生活者が人口の80%を占める時代、こういう取り組みが出来るところのほうが稀だと思いますが、代わって週末等を利用した市民農園や、体験教室に人気が高まっているようです。それにしても、最近小学生の生活習慣病が増えているそうで、肥満も多いが、反対に栄養失調ぎみのヤセも増えているとか。これらに比例するように運動能力の低下が見られるようで....。やはり健全な精神は健全な肉体に宿る。その健全な肉体を形成する食べ物。その食べ物を作る生産者。生産者が生命維持産業者と呼ばれる所以であります。生命維持産業に触れると感動があるのは人間のDNAに刻まれた何かが反応するからなのではないでしょうか。やはりどう食べるか?はどう生きるか?と同義語で、それが実体験を伴いながら食育として各地で行われている事。大人こそ学ぶべきものが多いと思います。


メダカ売ってました

2006年06月08日 | 千葉再発見

100_0061 千葉県は直売所王国と言っても良いくらい、県内至るところに農畜産物の直売所があり、各直売所それぞれが特徴あるお店作りや品揃え、イベントなどを行っております。写真は栗源(くりもと:成田の近くです)にある直売所、成田までの配達の途中で見掛けましたので立ち寄りました。そこで“メダカ”売ってました。観賞用でしょうか。ここの直売所ではザリガニも売ってました。メダカやザリガニ。私の子供の頃の記憶では、日常の風景にそれらはありました。メダカはお菓子の“エビせん”を撒くと寄ってくるとか、ザリガニ釣りのエサには“酢イカ”が良いとか、みんなで知恵を絞ったのを思い出します。ここでメダカが売られていた是非はともかく、何故メダカがいなくなったのか?という事と、メダカがそこ(自然に)いる。という事、すごーく深い問題提起です。生物の多様性とか、環境感受性の高い指標生物の存在が人間の生活環境を推し量る1つのバロメーター。メダカは人間に警鐘を鳴らし続けているように思います。


カルパッチョ

2006年06月07日 | 料理に挑戦

100_0004 カルパッチョとは、旬の食材を生でいただくイタリア料理の調理技法。こんな定義でよいのかどうか分かりませんが、最近レストラン等で“カルパッチョ”の名前が増えました。歓迎すべき事と思います。写真はヒラメです。ヒラメというと、“寒ビラメ”なんて言われ、寒い時期が身が締まって美味しいと一般に言われてます。反対に夏のヒラメは大味でマズイ。なんて言われてましたので、早速食べてみました。私には繊細な舌の感覚が欠如しているのかもしれませんが、ただただ美味い。でした。薄切りのヒラメにオリーブオイルを絡めサラダ感覚で食べましたが、焼酎が進みましたね。以前、スズキの項でも申し上げたかと思いますが、スズキは夏が旬といわれ、冬場のスズキは可愛そうなくらい人気がありませんでした。でもオリーブオイル&香草焼きなんて最高でした。旬の魚は和食系で、旬を外れたら(ヒラメやスズキは旬以外にも水揚げがありますから)洋食系。勝手にそう決めてます。


灯台の下(もと)

2006年06月06日 | 銚子の風景

100_0035_2 100_0029_2 最近、魚や食べ方などの話題が続いていましたので、本日は少々中休み。銚子の風景を掲載致します。漁港から犬吠埼まで歩いてみました。片道2~3kmあるでしょうか。地元の方々から、お前はバカか?と言われましたが、“歩け・歩け”を始めてもう1年以上。このくらいの距離は私にとって心地よい距離になってます。さて犬吠埼、俗に“灯台下暗し”と申しますが、犬吠埼の“下”はどうなっているんだろうと思いました。早速行ってみましたら写真のようになってました。だから何だと言われればそれまでですが、何故か“灯台下暗し”ということわざが気になってます。銚子に戻って、足元を見ろ。という神の啓示のようなものを感じ、健康管理も含めて歩こうと思った次第ですが、昨年1年間で約200日(さすがに雨の日は歩いていません)、1日3km前後は歩いてますので、200×3=600km。え---と思いました。日々の積み重ねが600km。東京~銚子間が約100kmですから、3往復分になります。体重が10kg以上落ちたとか、ベルトの穴が2個縮まったとか、そういう嬉しい、物理的に理解できる副産物もありましたが、この継続は、もっと遥かに大きな何かを秘めている。上手く表現できませんが最近はそんな風に感じています。この日は、と言いながら少々歩き過ぎ。長崎海岸にあるお気に入りのWという喫茶店で休憩させて頂いていたら優しい後輩が車で通り掛りましたので、漁港まで送ってもらいました。歩いて来たといったら、帰りのことを考えて歩いて下さいよ~。と後輩に叱られました、至極もっともです。


ツミレ・グラタン

2006年06月05日 | 料理に挑戦

100_0007 ツミレは冬場の鍋のみ。という既成概念を越えるには、まず自らが様々な料理に挑戦して情報発信を。と思っております。協力してくれる仲間が銚子には沢山いますので、時間を見付けては創作料理に挑戦してます。まずこのツミレグラタン。以前からツミレとホワイトソースやチーズの相性は抜群なのではないか?と思っておりました。匂いが出てしまったようなものや、魚の味がしないものは論外ですが、家庭で作ったり、混ぜ物の少ない商品で作るとツミレからダシが出て、とても美味しくなります。この写真、プロが作るようなソースは使わず、市販のホワイトソースやチーズを使っております。バターを塗ったグラタン皿に具と市販のホワイトソース。表面にチーズやパン粉を掛けてあとは焼くだけ。家庭でも手軽に出来ますので、是非一度お試し下さい。これは美味いです。


カツオのホシ

2006年06月04日 | 銚子のうまいもの

100_0015 写真はカツオの心臓。銚子では“ホシ”と言われています。チチコとか各地それぞれ呼び名があるようです。心臓というので腹側に付いていると思っておりましたが、捌いてみるとアゴの近くに付いていました。百聞は一見にしかずです。この心臓、揚がったばかりのものは刺身で食べられていますが、煮たり、焼いたりするのが一般的です(ホシは他のアラと一緒に煮て食べてます)カツオの胃と腸を塩辛のように熟成させたのが酒盗(しゅとう)、読んで字のごとく、お酒が進んでしまうので酒を盗んで飲んでしまうくらい美味しいというらしいのですが納得です。TVで、“春野菜と酒盗のペペロンチーノ”というメニューを見ましたが、間違いなく美味いだろうと思います。料理の際に塩分を減らす工夫で、塩辛や昆布茶などを使う手法がありますが、この知恵は見事だと思います。味加減も良いですし、旨み成分も増すような気がします。また以前、博多でカツオの腹皮(はらかわ・カツオのハラス)焼きというものを食べたことが有ります。ちょっと塩辛かったですが、ビールが進む、進む。こう考えるとカツオはやはり捨てるところがありません。厳冬期を除き、ほぼ一年中見かける魚ですが、旬を大切にする事と、一尾丸ごと食べ尽くす。この二つを肝に銘じております。


朝飯!

2006年06月03日 | 銚子のうまいもの

100_0021 配膳方法とか、見栄えとか、栄養のバランスとか一切無視なんですが...、朝の作業終了後の朝飯。カツオの刺身・ニンニク&生姜、ご飯。以上です。カツオの捌きも決して上手くはありませんが、写真くらいには出来るようになりました。3㎏前後で、腹側の縞模様がハッキリしていて等々と、カツオの良し悪しの判別基準を教わりましたが、以前掲載しましたように、カツオは開けて見なければ分からない。これ数をこなしていくうちに何となく分かるようになって参りました。脂が少なければ刺身ではなく、オリーブオイルで皮目を焼いて食べてます。ニンニク&生姜の山盛り。美しさのかけらもありませんが、これで食べると美味いです。銚子では結構、こういう食べ方の人多いです。


エイヒレの煮付け

2006年06月02日 | 料理に挑戦

100_0001 写真は昨日のエイヒレです。これは私が作ったのではなく、割烹のプロが即興で作ったのですが、見た時は豚のスペアリブか?と思いました。見た目で美味しく、食べて尚美味しい。これがあのエイか?と思います。このエイヒレは身離れが良く、食感もコリコリして独特です。エイは(サメなんかもそうですが)、実は食べて美味しく、健康効果の高い成分をふんだんに含んだ非常に貴重な魚であります。このエイですが食べた翌朝は顔がツルツル。エイヒレに含まれるコラーゲンの影響だと思います。理化学的な検査は後日行おうと思っておりますが、これまた昔の方の知恵で、“煮こごり”なんて料理があります。エイヒレを煮た鍋を翌日見ると、プルンプルンとした(恐らくコラーゲンの成分なんでしょうが)かたまりになっています。魚の健康効果というと、ヘルシーだとか、青魚に含まれるDHA,EPAばかりに注目が集まりますが、足元を見渡すと、もっと沢山の宝の山が眠っているように思います。また食品はバランス。魚同様、もっと見直されるべき健康効果が食肉にも沢山残っております。肉か?魚か?という前に、各々の食材をもっと知る。そのための情報提供に少しでもお役に立つような情報発信を。と心掛けております。