疝痛を起こして、もう3日目になるという18歳の乗馬の診療依頼。
来院したら馬運車の中で立てない。激しく痛い。
血液検査で、PCV68%、白血球1980/μℓ、乳酸値10mmol/l。
口粘膜はチアノーゼがある。
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便秘との診断で、下剤も投与されているらしい。
「もう手術してもダメでしょう」
「あとは苦しむだけです」
ということで安楽殺することにした。
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こちらの興味で剖検した。
腹膜炎を起こし始めていたようだ。
有茎脂肪腫を一旦切り取って、閉塞を解いて、腸間膜をかぶっていた脂肪腫を裸にして置いた図。
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高齢馬では有茎脂肪腫による疝痛はかなりの率である。
直腸検査で、手が入っていかないとか、小結腸の膨満があるとかで、診断ができることが多い。
ガスも便もまったく出なくなるので、腹囲膨満がひどい。
治療は開腹手術しかない。下剤をかけちゃいけない。
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今日は、
当歳馬の寛跛行の診断。
1歳馬の食道閉塞後の食道狭窄の内視鏡検査。
2歳馬の腕節chip fractureの関節鏡手術。
4ヶ月の牛の腸閉塞の超音波検査。
合間に、韓国へ郵便出して、
業者に郵便出して、
メールであちこち連絡して、
CRの故障で電話して、
TVの不調で電気店と話して、
投稿論文の審査の回答をFaxで送って、
いくつかカルテを書いて、
何頭かの症例の相談に答えて、数頭の診療の依頼を受けて、数件の手術の予定を入れた。