数頭を診察して、カルテの整理と、他の雑務をこなせると思っていた。
簡単な手術・・・と思っていた1頭目。
重種子馬のClub foot。
程度もひどいので深屈腱を切断した。
蹄もすっかり変形してしまっている。
削蹄してもらい、ウレタン樹脂で蹄にエクステンション(出っ張り)をつけてもらうと良い。とアドバイスしたが、重種馬はなかなか装蹄師さんも来てくれない。とのこと。
それで、手術のあと私が削蹄した。
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ところが、馬の顔をよく見ると、耳の付け根が腫れている。
耳介の途中に穴があり、粘液も出ている。
耳瘻管だ。
その病気について説明すると、何度も連れて来れないので今手術して欲しいとのこと。
そのまま、全身麻酔して耳瘻管の摘出をする。
写真の右端が耳介の途中に開いていた孔。
そこから管状につながっているが、その先は広い腔になっている。
そして、その先には側頭骨から突き出すように骨の突起があった。
これは歯の痕跡だとされている。
これを叩き割るのもちょっとした作業だった。
こうならないように、破らないように摘出したわけだ。
もちろん、摘出したあとは縫合しなければならない。
静脈麻酔で、倒馬室でかがみ込んで手術した。
肢の手術と、削蹄と、耳瘻管の手術ですっかり疲れてしまった。
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続いて、腎不全の当歳馬の超音波検査。
馬の原発性腎不全はとても珍しい。
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午後は血液検査。
続いて、競走馬の第三手根骨の盤状骨折のスクリュー固定手術。
剥離骨折なら週明けまで待ってもらうのだが、盤状骨折だと日数が経てばいろいろな問題がおきてくる。
x線透視装置と関節鏡を使って、4.5mmスクリューを2本入れた。
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やれやれ、疲れ果てた。
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くわえたボールとってみれ~
負けねえぞ~
耳にある歯の痕跡と耳漏管の形成には関連があるのでしょうか?
原発性腎炎はおんまさんではめずらしいというのは少し意外な気がしました。
まさにそんなふうに思っているのでしょうね。そんなオラ君にもし出会ったら、挑発にまんまとはまって思い切り遊んでしまいそうです。
巷の三連休の話題は止しておきましょう。
本当に、お疲れ様でした。
それにしても、重種子馬ちゃん、運のいい子ですね。
耳瘻管は、側頭骨の横に残っている歯の痕跡から耳へとつながっているのだそうです。サラブレッドだとたいていはチョット側頭骨が出っ張っている程度で、その出っ張りまで叩き割って摘出する必要はありません。
原発性の腎障害は馬ではとても珍しいです。ベジタリアンだからでしょうか。
パントを上げると、拾ってきて持ってきます。が、ステップを踏んですり抜けて行きます。姿勢を低くしておいて、ボールをつかむと、それからが引っ張り合いです;笑。
そういうと巷は三連休なのですね・・・・・泣笑。
耳瘻管・・・孔があいて粘液がでているのはみたことがありますが手術症例はみたことがありません・・実はひとでも同様の症例がありますよね^^;重種の馬はさすが大きいですね、やぶらず摘出難しそうです。削蹄も堅そうでたいへんそうです!ーー;
!わんくん、北海道弁なのですね?!ウチのどんべえはちょっと軟弱な感じの関西弁でした^^;(「そんなんぼく知らんや~ん」みたいな、例えはナイナイ岡村ふう?)
削蹄したり、かがみ込んで倒馬室で手術したり、日頃やらなくなっているからかもしれません。疲れました。
北海道旭川生まれですから。