「第3手根骨の剥離骨折だから」と言われて、来院した2歳競走馬。
跛行はかなりひどい。
直線常歩で、はっきりわかる。
Dyson Grade で4/8。
盤状骨折してるんじゃないか?と思ってX線撮影したら案の定。
ただし、よくある部位の盤状骨折ではなく、最内側の矢状断方向の盤状骨折だ。
小片骨折 chip fracture だと聞いていたし、
「X線画像は見舞金請求のために競馬場へ送って手元にない」と言われていたので、こちらでは術前評価はどうしようもなかった。
スクリュー固定の器具をそろえて滅菌を開始する。
関節鏡で関節腔内を見たら、あちこちかなり傷んでいた。
鏡視下で目印の針を刺し込んでおいて、
透視装置を遠位近位方向で見ながら、4.0mmキャンセラス(海綿骨)スクリューを入れた。
1本入れたが遠位すぎたので、もう1本その近位に入れた。
神経すり減らした。
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午後は、競走馬の後肢の跛行診断、x線撮影で診断つかず。
続いて2歳馬の去勢。
歩様が悪く、しかし超音波で腱の異常はわからず、MRIで遠位部の浅屈腱炎と診断されているそうだ。
そういう時代なんだな。
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今日は、夜6時から、馬の歯科のDr.Hydeの講演があるよ。
こんなおんまさんもレースに出走しているのでしょか?まさかとは思いますが、痛々しい。でも、治してもらえるのは幸せなこと。
↓記事に書いたわんこ、その後話題に上る度、母は無言でうつむいて。晩年、「あのときはおなかをすかせ、足やあちこち傷だらけで帰ってきた。かわいそうだった。」と言っていました。今ならはとぽけも泣いてる場合じゃない!って思うものね。
歯の健康は競走馬にも大事、なんでしょね。
今日もいい日になりますように。
相棒の帰巣能力を試してみたい気がしますが、やめときます;笑
MRIでわかるようになるのは進歩だと思います。
MRIに入れれば全部わかるとそうしてしまうようになれば、時代の変化でしょうね。
そう言う短絡が診療技術を上げるとは到底思えませんが、機械は安くなるでしょうね笑
私の世代だと、なんだかわからないからCTやMRI撮ってみようという発想そのものがありませんでした。しかし、これからはそういうのもありなんじゃないかと思いますね。強力な”武器”であることには間違いないでしょう。