新しい Veterinary Surgery 誌を見て驚いた。
「英国の馬群における腔内軟部組織損傷併発のない掌/底側輪状靱帯拘縮の治療としての腱鞘鏡ガイド下の掌/底側靱帯切断の治療成績」
まあ、なんと長いタイトル。
そして、Outcome 治療成績 が内容だとするタイトルになっている。
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「前十字靱帯症に関連した半月板裂を関節鏡視下縫合で治療したイヌ43頭の短期的治療成績」
これも Outcomes とまとめられている。
こちらの outcomes は複数形。
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「透視装置下順方向管骨ピンニングで治療した管骨骨折のイヌ15頭とネコ2頭の治療成績」
これもタイトルが長い。
何を、どうやって治療した、治療成績、と書こうとすると、タイトル内に重複が出てくる。
そして outcomes は複数形。
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「15頭のネコにおける特発性乳糜胸のヴィデオガイド下胸腔鏡治療の治療成績」
これも outcome くくり。
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全論文がこの形式のタイトルで書かれているわけではない。
「12頭のイヌにおける膵臓新生物の腹腔鏡視下切除」
これはすっきりしている。
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これらの論文は CLINICAL RESEARCH という分類にされている。
CASE REPORT 症例報告と分類されている論文もある。
「変更傍脊椎切開経由傍顆結節骨折片摘出による頭振戦の外科治療:1頭の成馬における詳細な解剖的そして外科的記述」
1例報告だから case report なんだろう。
これもタイトルは長ったらしい長い。
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「脈管輪異常の胸腔鏡治療による8ヶ月齢のベビードールヒツジ1頭の慢性逆流の改善」
こちらも case report 症例報告で、1例報告。
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CLINICAL RESEARCH 臨床研究としての論文は CASE SERIES 症例集積としてではなく、調査研究として書け、あるいは、タイトルは調査内容を示すものにしろ、という編集方針になったのだろう。
しかし、case series 複数例の症例報告であっても、著者が書きたいのは治療成績だけとは限らない。
獣医外科学の最高峰の学術誌であっても、読者が読みたいのは手術成績だけとは限らない。
どのような馬にその疾患が多かったのか、であったり、
どのような症状であったのか、あるいは何が問題で手術が選択されたのかであったり、
手術手技や、手技におけるオリジナルの工夫であったりする。
ほとんどの論文が Outcome とタイトルをまとめてしまうのは、どうなの?と私は思う。
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「冷却したネコ腸管と新鮮なそれは、腸管切開部漏洩圧試験あるいは全層厚計測において差がなかった」
こういう結果そのものを文章で示してしまうタイトルは、私は好ましいと思う。
ある時期に見かけるようになったけど、あまり流行らなかった。
以前は画面では執筆者の下のあたりに検索キーワードが出てきましたが、最近は見かけないように思います。
引用されたり、参考文献として記載されたり、多くの人に閲覧されたりするためには、タイトルは大事。
そういうとkey words を提示しなくて良くなっていますかね。私は最近投稿した論文でも、タイトルやkey words でレフリーと悶着があったので気になります;笑
文章として結果をしめしたタイトルは私は斬新でわかりやすくて好きですけど、好まない人もいるのでしょうね。
かなり以前にもコメントで質問させていただきました。
突然で不躾なのは重々承知で質問させてください。
先生はサラブレッドの義肢装具はされていますでしょうか?
右前肢中手骨骨折です。
ギブス固定していて悪化しました。
もし1ミリでも可能性があればと思い質問させていただきました。
夜分に不躾で失礼いたしました。
私は断脚して生存させたことはありません。以前、情報をあつめたことはあります。サラブレッドはかなり厳しい。前肢は後肢より厳しい。数年、生きられるのもいるが、毎日かなり手間がかかり、毎週、毎月と峠になる。
義肢を着ける部分の皮膚の健常性が重要で、蹄叉をそこへ移植するようになって救命率は向上した。
というようなことでした。
お役に立ちますでしょうか・・・
開放骨折で感染してしまいましたか?
お忙しい中ご返信ありがとうございます。
菅骨ら状骨折でしたが、最初の骨折から1週間たってからのギブス処置でした。フルキャストにしてもらったのはさらに3日後で、
その間に粉砕してしまった模様です。
以前の主治医はご高齢で引退されましたが、hig先生が馬の日本一の先生だと良くおっしゃっていました。
これからも拝見させていただきます。
ありがとうございました。
> >ハタナカさん... への返信