◉やさき

2018年11月25日(日)
僕の寄り道――◉やさき

大阪万博の開催が決まったやさき、昨日朝の NHK テレビニュースを見ていたら「大阪財界が拠出しなくてはならない 400 円の扱いが…」と記者が言い間違え、さすが大阪は細かいと笑った。

NHK のネットニュース記事を読んでいたら猟師による人間への誤射で「猟銃のやさき」とあって、銃が狙いを定めた場所もやさきと呼ぶことを知った。

郷里静岡県清水の梶原山ふもとに矢崎(やさき)という地名がある。鎌倉時代の梶原景時一族討伐事件の際に放たれた矢の先が落ちたところから来ていると地元の人に聞いたことがある。

矢の先は矢先といい、矢じりともいう。前方に定めた狙いを射手(いて)の側から「やさき」といい、狙われて射られる側からも「やさき」といい、後者の受身的状態を別の言葉で「やおもてにたつ」という。

言葉による「時間に対する方向づけ」は考えれば考えるほど奥が深くて(「奥が深くて」も同様)面白い。そもそも言葉と方向の《あらわしあらわされる》関係全体が面白いのだろう。

(2018/11/25)

The Syncopated Clock

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