カラー


Z9 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

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パーソナルカラーというものがある。
その人と調和する色のことで、いわゆる「似合う色」である。
肌の色や目の色など、生まれ持った身体の特徴が関係しており、その人の生来の相性でもある。

一般に大きく春、夏、秋、冬の4つのタイプに分類される。
春、秋はイエローベース、夏、冬はブルーベース、という分け方もする。
それを本格的に診断してくれる専門家もいるが、お願いするとそれなりにお金がかかる。

最近は多くのファッション系の販売サイトで、パーソナルカラーの簡易的な自己診断アプリが導入されている。
カラーを割り出すロジックがはっきりしており、アプリ化しやすいようだ。
それを無料で提供して、あなたにはこの色が似合いますよ・・と提案し、販売につなげようという訳だ。

自分に似合う色なんて、自分で分からないのか?・・と、お洒落な人から言われそうだ。
まあ僕自身も含めて、なかなかその辺のセンスは持ち合わせておらず、判断が独りよがりになりがちである。
あなたにはこれが似合いますよ、と客観的なアドバイスが貰えるのなら嬉しいではないか。

実際予想外の色が、自分に似合うカラーのリストに提示されることもある。
今までは候補として考えもしなかったが、試しにその色の服を着てみると確かに悪くない。
新しい服が加わり、ファッションのレパートリーが広がると同時に、イメージチェンジにも繋がる。

興味深いのは、自分の好きな色が、自分に似合う色とは限らない‥という事だ。
ある色が好きで、ついその色の服を買ってしまう。
しかしそれを着ても、周りからは評価されておらず、実は自己満足で終わっていた・・という事もある。
それがこの分類ではっきり分かる。

ネット上には自己診断のアプリがけっこう沢山あり、そのうち何種類かを試してみた。
しかし結果がマチマチで安定しないので、かえって混乱してしまう。
アプリによって質問事項が異なるが、だいたい自分の肌の色、目の瞳の色、腕の血管の色、肌が日焼けした時にどうなるか・・といったことを聞かれる。
実はこれらの質問って、自分自身では分かりづらいことが多いのだ。

自分の顔って、普段は照明下で鏡に映った左右反転したものしか見ていない。
ところがこれらの質問に答えるには、普段の自然光の下での自分の外観について、正確に把握できている必要がある。(それが出来るのなら、そもそもアプリはいらないのだが・笑)
質問に対する返答一つで、結果が大きく変わってしまうので、アプリによって違う評価になってしまうのだ。
肌の色とか目の色とか、鏡の前に立ってもなかなか判断できず、結局第三者に聞いたほうが正確な答えが得られる。

四季に割り当てられた似合う色のチャートを見ると、どうやら自分は夏に属しているようだ。
自分で似合うと思っている色や、他人から似合うと評価される色が、夏のエリアにまとまっている。
人からも、あなたはブルーベースの夏でしょうねと言われた。
だから多分、夏なのだろう・・と思っている。

ところが自己診断アプリの結果は必ずしも夏にならない。
恐らく原因は前述の通り、質問の答えが適切でないからであろう。
本来自分に似合う色を教えてくれる仕組みのはずなのに、自分で似合うと思う色から、自分の分類が夏だと判定するなんて・・・
完全に本末転倒である(笑)

僕は子供の頃グリーンが好きで、鮮やかなグリーンの服を欲しくなったり、実際に買ったりもした。
しかし自分の好きな色が、自分に似合う色ではない。
着てみても、あるいは着たところを想像してみても、自分にはまったく似合わないのだ。
母親からも、あなたは子供の頃から似合わない変な色の服を欲しがった・・と言われた(笑)

実際夏のエリアには、濃いグリーンは入っていない。
ただ少し青みがかった明るい緑色は入っており、そういうグリーンなら似合う可能性がある。
色合いの指定は細かくて、単純に緑が似合いますよというのではなく、同じ緑でも微妙な色合いの系統ごとに相性が分けられている。

夏のエリアには、ピンクは薄いものから濃いものまで全般、明るい紫、水色、明るめのネイビー、アイボリーなどが入っている。
全般には彩度を抑えた少しくすんだ色が多い。
冬のように黒や真っ白といった強い色が似合う人は一般人には少なく、芸能関係の華やかな顔立ちの人が多いという。

最近欲しいアウターがあってお店に見に行ったのだが、思ったより黄色みが強くて、試着してみたら自分には明らかに似合わなかった。
それで買うのを断念したのだが、恐らくもう少し色が薄めでアイボリーに近ければ似合ったのだろう。
多分パーソナルカラーを知らなければ買っていただろうし、買っても似合わないから結果的に着ることはなかっただろう。
というように、このカラーはけっこう役に立つのだ(笑)

まあこの分類がすべて正しいという訳では無いようだが、かなり参考にはなる。
で、それが必ずしも自分の好みに即しておらず、新鮮な提案であるところがまた面白いのだ。
ピンクとか紫とか、今まで考えたこともなかったが、今度チャレンジしてみようかな・・・
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