6.5EEE


D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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アレン・エドモンズのストランド。
黒のカーフ。
65ラスト。
サイズは6.5EEE。

極端なサイズのストランドだ。
たまたま国内のお店でみつけた。
セミブローグはボナフェのものを購入したばかりでもう必要なかったのだが、サイズが特殊で興味深かったのと、やはりトゥが丸い靴は捨てがたくて、結局買ってしまった。
この丸っこいデザインを見るとホッとする。



アレン・エドモンズの65ラスト(通称5番ラスト)の靴のフィッティングに関しては、だいぶ前からここで話題にしてきた。
2016年8月16日の日記「5番ラスト1」
2016年8月17日の日記「5番ラスト2」
2016年8月20日の日記「5番ラスト3」
2017年5月10日の日記(7.5Eのパークアベニューについて)

当時いろいろ試した結果、結局このラストでは8Dか7.5Eが僕の足にはベストであろう・・という結論に至った。
実際7.5Eのパーク・アベニューを現在も愛用しており、履き口が少々「笑う」のと羽根が閉じ気味であることを除けば、まあまあのフィッティングである。
アレンは様々なワイズが用意されているので、7EEや6.5EEEはどうなのだろう・・という思いはあったが、特殊なサイズ故なかなか巡り合う機会がなかった。



ところが偶然国内のお店で、6.5EEEのストランドをみつけてしまった。
早速試着したところ、今までの65ラストの靴では体験したことの無い特殊なフィッティングであった。
スポッと音を立てて足がはまり込む感じで、靴の形状も足のアウトラインにほぼ沿っている。
踵はまあまあ付いてくるし、指先の空間も思ったより余裕がある。
履き口の笑いも、エドモンズとしては異例なほど少なめだ。
しかも羽根が見事なほどV字に開くのだ(笑)

これはなかなかいい。
どこかオールデンの幅広モディファイドを思わせるようなフィッティングである。
土踏まずの持ち上げ感こそないが、それ以外は愛用の5.5EEEEや6EEEのモディファイドに似ている。
要は「幅」と「長さ」の対比が、より足の形に近いのであろう。
並べて比べてみると、外側のカーブはモディファイドほど膨らんではおらず、小指が少し当たるのだが、かなり歩かなければ痛くはならない。

65ラストの研究のためにも、これは買わざるを得ないな(笑)
アレンのサイトで現行のラインナップを見ると、6.5ではワイズEEEは選べなくなっている。
現在は製造していないサイズのようで、貴重なサンプルでもあるのだ。(シュー・バンクには在庫はあるようだ)



早速けっこうな距離を歩いてみたが、タイトフィットではあるのだが、特別当たるところは無く靴擦れも発生しなかった。
僕の足は朝が一番浮腫んでおり、その時点ではちょっときつめに感じるが、昼頃には落ち着いてきて、足の一部のようにピッタリになっている。
タイトフィットゆえ足の形の変化には敏感である。

ストランドはご覧のようにキャップが大きいため、相対的にヴァンプ部分が狭くなる。
そのため曲げ皴をちょうどいい位置に入れるのが、かなり難しいように思う。
ところがこの6.5EEEだとボールの位置が合っているようで、狭いヴァンプ部分にきれいに皺が収まってくれる。

実は7.5Eのパーク・アベニューは、より全長が長いにもかかわらず、使っているうちにキャップに皴が入ってしまった。
全長の長さよりも、ボール位置が合致していることの方が大切なのだろう。
幅広の寸足らずなので、外観が格好悪くなるかと思ったが、もともとが細めのラストのためか見た目も決して悪くない。

最初からしなやかに曲がり、特別履きやすいのは、いつものアレン・エドモンズの靴に共通している。
ヒールはラバーなので、おろした直後からほとんど滑ることなく安定して歩くことが出来る。
黒のカーフレザーは、例によって表面の粒子は荒いのだが、光らせるのは比較的容易である。
普段使いにはちょうどいい品質だ。
僕にとって6.5EEEが65ラストの靴のベストサイズかどうかはわからないが、いつもの「幅で履く」のとは大分違うフィッティングであり、正直なところかなり気に入っている。
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