格好


D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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東京に住んでいて、つくづく感心するのは、どんな格好で歩いても、まず許されるというところだ。
それはだらしなくルーズな服装や、裸に近い姿でうろついてもいい、という意味ではない。
逆にそういうのは許されず、すぐに通報されるだろう。

かなり奇抜なファッションでも、すんなり許容して受け入れられるという意味である。
常識的にはビックリするような姿でも、周りの人がそれほど動揺しない。
銀座や新宿といった中心地なら当然かもしれないが、僕の住むような下町でもそうなのだ。

先日もレディーガガのような奇抜な格好をした男性が電車に乗ってきた。
ひっくり返りそうな靴を履いており、頭は天井に触りそうで、さすがに一瞬周りの人が注目した。
しかしすぐに何事も無かったかのように、車内はもとの空気に戻った。

昔よく言われた、隣が何をしようが自分には関係無い・・というのとは少し違うのだ。
以前なら、異質なものは拒絶する、という反応が少なからずあった。
ジロジロと見たり、眉をひそめてヒソヒソと話す人もいた。

しかし現在の反応は、少し違っているように思う。
そこには排除しようという空気は流れていない。
皆が受け入れることで、周りと同化していくのだ。

人には自由があり好きなファッションを身につける権利がある・・・
人々が意識してそう主張しているように見える。

まあ秋葉原のようなコスプレ文化が根付き、人々が奇抜な格好を見慣れてきたこともある。
しかしそればかりでは無く、かつての村社会的感覚から脱皮し、自由に生きる権利を意識しているのを感じる。
恐らく世界の一流都市の仲間入りをするには、それは重要な条件のひとつなのだろうと思う。

というわけで僕も時折(自分としては)思い切った格好をして外に出ることがある。
などと言っても、せいぜいサングラスに帽子程度なのだが・・・
しかしマンションのエレベータに乗った時点で、一瞬凍りつく人がいるのを見ると、ああ、ここはまだ村社会が残っていると残念に思うのである(笑)
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