変身


LEICA X1

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自作で新たにベルトを作るには、けっこうな技術と労力が必要であるが、多少いじるくらいなら簡単にできる。
素人でもできる範囲でベルトに手を加えたらどうなるか、試してみようと思い、実験用のベルトを買ってきた。
(あくまで個人の責任でやってください)

改造が前提なので、あえて高級品は避けて、型押しカーフから選ぶことにした。
モレラートのボーラのダークブラウンである。
価格も以下の写真の通り(笑)
中級グレードの製品といえる。



人気のある機種で、常に同社の売上ランキング上位につけている。
裏面はご覧の通り、ごく普通のカーフだ。
厚さは3mmで半ヘリ仕上げになっている。



まずは糸の交換。
カッターで裏側から糸を切って、ほぐしてすべて取り除いてしまう。
ミシンで縫製した穴が残るが、少し小さくて針が通りにくいので、上から菱ギリを刺して広げた。

糸は東急ハンズで売っていた皮革用手縫糸のレザードという商品を使用した。
糸の太さが意外に重要で、いくつか試したが、太すぎるものもだめだった。
縫製にはレザークラフトの一般的な道具を使うが、こうして写真で撮ると、縫い方が下手なのがわかってしまう(笑)
上手い人だとステッチに乱れが無くきれいに揃う。



裏面のラバーコーティングを行う。
メディコムのスーパーラバースプレーのスモークを使用した。

マスキングは非常に重要で、今回はベルトの端側のみに施した。
何度も書いているが、マスキング・テープを剥がす時にラバーもくっついて一緒に剥がれてしまうので、テープは最小限の使用にとどめたい。
ベルトの中央部分両サイドはマスキングせずに、ベルトをまっすぐに保持して、正面からスプレーを吹き付けることで対処した。
ボーラは半ヘリ仕上げ(縁の部分が内側に巻き込んである)なのでちょっと気を遣う。
スプレーを吹き、乾く前にマチ部分にはみ出したラバーを拭き取った。

なるべくラバー層を厚くしたいため、3回ほど上塗りし、特に縫い糸の部分は厚めに塗布した。
実際にベルトを腕に巻いてみると、バックルや重なり部分などの関係で、肌に接触する部分は限られることがわかる。
その部分を特に重点的に塗布する。



両端のマスキング・テープを剥がす時は、カッターでマスキング・テープの境界線に切れ目を入れてから慎重に剥がす。
さもないとラバー層の端がめくれ上がっていっしょに剥がれてしまうか、後でそこから脱落しやすくなる。
ラバーが乾くのに数時間かかるが、作業としては3時間ほどで完了した。



ステッチが揃っていないのが気になるが、素人工作ということで、ご勘弁願いたい。
(実際には写真で見るほど目立たないのだが・・・)
見よう見まねで作ってみたが、だんだんと縫い方のコツがわかってきた。
針を穴に通す時に一定の法則を守らないと、後からステッチが乱れて見える。
次回はもうちょっときれいに縫う予定(笑)



ラバー面は厚めにコートしたつもりであるが、果たして汗に対し十分な効果があるのかどうか。
水分をステッチの穴の部分からベルト内部に侵入させないために、何かうまい方法が無いか考えている。

というわけで、今回改造したのは以下の4項目。

・ステッチを赤い色の糸に交換
・裏面にラバーをコーティング
・バックルをワンタッチ式Dバックルに交換
・バネ棒をワンタッチスライド式に交換

これだけであなたの時計ベルトが、世の中にひとつしかないオリジナル・ベルトに変身する(笑)

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