古い写真


ここのところオークションで古い日本の写真を集めている。
新しいサイトを作る下準備だ。
1900年前後は外国人の観光客が多かったのだろう、毎日のようにかなりの数の写真が出品される。
当然のことながら、アメリカよりもヨーロッパの出品者が多い。
日本は長年鎖国されていたこともあり、謎に満ちた特殊な国だったのだろう。

明治時代の日本人写真家の名前も何人か覚えた。
中には構図のしっかりした高品質なものを撮る人がいて、そういう人の作品は高騰することが多く、なかなかゲットできない。
特に当時の風俗がよくわかる人物写真などは、数百ドルになることがあり、入札しようと思ってもまったく太刀打ちできない。
日本からの入札者がいるようなので、どこかの図書館や資料館かもしれない。
まあ、毎日のように次々に出品されるのだから、無理に一度にとる必要はないわけで、毎月少しずつ集めればいいわけだ。

面白いのはちゃんとスタジオで撮影した人物写真が多いことだ。
輸出を意識してかセミヌードも多くて、着物を着た若い女性がなぜか上半身裸だったり(笑)、そこにびっしりと刺青があったりする。
お風呂に入っているところの写真も多い。
裸を写されることにあまり抵抗がなかったようにも見受けられる。

上の手彩色写真は日光の大日堂。
散策コースとして人気のある川べりの美しい庭園だったが、明治35年(1902年)の大災害とその後の大正時代の洪水で、完全に消え去ってしまった。
したがってこの写真はそれ以前のものということになる。

下は御茶ノ水橋の絵葉書。
大正8年(1919年)のものだそうだ。
橋の上を市電が通っている。

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