前稿<花田裕之50歳ギグ>は、今年最多の訪問者数&閲覧数を記録した。コアなロックファンが検索して辿り着いてくれたのだろう。〝ルースターズ伝説〟は現在も進行中のようだ。
イングランド戦とアルゼンチン戦で世界に衝撃を与えた若きドイツ、2トップを前面に古豪復活を印象付けたウルグアイ……。W杯3位決定戦は、敗北への恐怖から自由になった両国の打ち合いになる。サッカーの楽しさを満喫できた大会屈指の好ゲームだった。
近くの小学校で参院選に一票を投じた。貧困と格差が進行し、医療と福祉が後退する今こそ、社民党にとって党勢拡大の好機のはずだが、いかんせん足腰が弱過ぎる。死に票確実の東京選挙区は、別の党の候補の名を書いた。
<自民、改選第1党>に出口調査に目が点になる。10カ月の民主党政権の〝青さ〟に辟易した国民は、前政権の〝黒さ〟にノスタルジーを抱いているのだろう。大躍進のみんなの党は、地方を疲弊させた<小泉―竹中路線>の継承者だ。マゾヒズムは日本国民の習い性かもしれない。
最悪のシナリオ<一党独裁>は回避された。社会が少しでも流動的になり、自由の機運が湧き上がることを、俺は切に願っている。2大政党制なんて糞喰らえで、保守、中道、リベラル、左派が拮抗する混乱した政局を期待している。
ここ数年、世論は明らかに俗情に堕している。世論とは辞書によると、<ある公共の問題について社会の大多数の賛同を得ている意見>とある。様々な立場から意見が戦わされる過程で世論が醸成されるのが民主主義国の常だが、日常的な社会活動が存在しない日本では、世論はメディアによって恣意的に作られていく。井戸端会議で語られる俗情と結託する形だから質が悪い。
鈍感だった麻生氏を除き、安倍、福田、鳩山の3首相は、ボンボンゆえの脆弱さはあったにせよ、俗情に名を借りた世論に追い詰められた。安倍元首相には敵意しか覚えなかった俺だが、正義を振りかざして詰め寄る若造記者の無礼さに苛立ったことがある。
各党の政見を投票前、テレビなどで最低限チェックしたが、興味深かったのは消費税率アップ断固反対を主張した国民新党の亀井静香代表である。ゲバラ支持者にして死刑廃止論者と面妖な保守派である亀井氏は、アメリカの現在のトレンドを<国家資本主義>と定義していた。
<公共事業=悪>と位置付けた新自由主義は終焉し、オバマ大統領は高度成長期の日本同様、官と連携した公共事業を推進しているという。話半分としても、世の中が一直線に流れないことを実感する。ちなみに亀井氏は、中央のゼネコンではなく地方企業を担い手にした<田中康夫型公共事業>を評価していた。選挙後、<小沢一郎=亀井静香=田中康夫>連合が、政界再編の一つの軸になるかもしれない。
これから仮眠を取って、W杯決勝に備える。オランダが勝ったら、36年間の<オレンジの呪縛>とオサラバだ。ようやくサッカーと縁を切ることができる。
イングランド戦とアルゼンチン戦で世界に衝撃を与えた若きドイツ、2トップを前面に古豪復活を印象付けたウルグアイ……。W杯3位決定戦は、敗北への恐怖から自由になった両国の打ち合いになる。サッカーの楽しさを満喫できた大会屈指の好ゲームだった。
近くの小学校で参院選に一票を投じた。貧困と格差が進行し、医療と福祉が後退する今こそ、社民党にとって党勢拡大の好機のはずだが、いかんせん足腰が弱過ぎる。死に票確実の東京選挙区は、別の党の候補の名を書いた。
<自民、改選第1党>に出口調査に目が点になる。10カ月の民主党政権の〝青さ〟に辟易した国民は、前政権の〝黒さ〟にノスタルジーを抱いているのだろう。大躍進のみんなの党は、地方を疲弊させた<小泉―竹中路線>の継承者だ。マゾヒズムは日本国民の習い性かもしれない。
最悪のシナリオ<一党独裁>は回避された。社会が少しでも流動的になり、自由の機運が湧き上がることを、俺は切に願っている。2大政党制なんて糞喰らえで、保守、中道、リベラル、左派が拮抗する混乱した政局を期待している。
ここ数年、世論は明らかに俗情に堕している。世論とは辞書によると、<ある公共の問題について社会の大多数の賛同を得ている意見>とある。様々な立場から意見が戦わされる過程で世論が醸成されるのが民主主義国の常だが、日常的な社会活動が存在しない日本では、世論はメディアによって恣意的に作られていく。井戸端会議で語られる俗情と結託する形だから質が悪い。
鈍感だった麻生氏を除き、安倍、福田、鳩山の3首相は、ボンボンゆえの脆弱さはあったにせよ、俗情に名を借りた世論に追い詰められた。安倍元首相には敵意しか覚えなかった俺だが、正義を振りかざして詰め寄る若造記者の無礼さに苛立ったことがある。
各党の政見を投票前、テレビなどで最低限チェックしたが、興味深かったのは消費税率アップ断固反対を主張した国民新党の亀井静香代表である。ゲバラ支持者にして死刑廃止論者と面妖な保守派である亀井氏は、アメリカの現在のトレンドを<国家資本主義>と定義していた。
<公共事業=悪>と位置付けた新自由主義は終焉し、オバマ大統領は高度成長期の日本同様、官と連携した公共事業を推進しているという。話半分としても、世の中が一直線に流れないことを実感する。ちなみに亀井氏は、中央のゼネコンではなく地方企業を担い手にした<田中康夫型公共事業>を評価していた。選挙後、<小沢一郎=亀井静香=田中康夫>連合が、政界再編の一つの軸になるかもしれない。
これから仮眠を取って、W杯決勝に備える。オランダが勝ったら、36年間の<オレンジの呪縛>とオサラバだ。ようやくサッカーと縁を切ることができる。