AKB48の総選挙が一大事の如く報じられている。辺見庸は喧騒を狂気の象徴と論じていたが、AKBに好意的な識者も多い。田原総一朗、小林よしのり、森永卓郎といった面々だ。最有力候補とされる大島優子は「ガリレオ~第3章」(先月末放映)にゲスト出演していたが、煌めきという点で吉高由里子(岸谷警部補役)との差を感じた。
個としてはイマイチでも、チームスピリットが日本人の好みに合っているのだろう。とはいえ、AKBは自由なユニットではないようだ。宝塚やジャニーズ同様、序列が厳しく、恋愛発覚で降格の憂き目を見たメンバーもいる。中高年層にも支持されているAKBは、サラリーマン社会を写す鏡なのかもしれない。
一大事といえば、別稿(5月2日)で取り上げた憲法の行方だ。その中で紹介した小林節慶大教授が発起人に名を連ね、「96条の会」が結成された。改憲論者の同教授だが、<憲法に縛られるべき権力者が国民を利用し、憲法を取り上げようとしている>と安倍内閣の姿勢に異議を唱えている。主権に関わるテーマであり、今後の国政選挙ではマニフェストの軸に据えられるだろう。
偉そうに書いたものの、俺にとっての直近の一大事は枠順が確定した日本ダービーだ。80回の節目を迎え、テレビ局も当日まで特番をオンエアする予定だが、「岡田繁幸のRun for the Classics」(グリーンチャンネル)は示唆に富んだ内容だった。
日本一の相馬眼を誇る岡田氏(マイネル軍団の総帥)がダービー出走馬のレースぶりや体形を分析していたが、「波乱の目はない」が結論だった。印をつければ◎⑧ロゴタイプ、○⑨エピファネイア、▲②コディーノ、注①キズナとなる。展開、馬場と不確定要素はあるが、それでも上位馬の着順が入れ替わる程度と見做している。
「同世代では世界トップ」とロゴタイプを高く評価する岡田氏は皐月賞直後、馬主の吉田照哉氏(社台代表)に祝福の電話を入れ、「世界に行きましょう」と提案した。吉田氏は「そのつもりです」と答えたという。弱点を挙げるなら騎手だ。天才クリスチャン・デムーロは弱冠20歳。ホースマンの意地、祈り、怨念、嫉妬が渦巻く磁場の歪みに耐え切れず、若さを露呈する可能性はある。
エピファネイアの気性に不安を抱く岡田氏は、「制御できるのはデットーリやスミヨンといった一握りのジョッキーのみ」と語っていた。福永が番組を見ていたら奮起するだろう。コディーノは後輪駆動、キズナはバネに欠けると現時点の課題を挙げ、ロゴとエピファを逆転するのは難しいとの見解だった。
藤沢和師が横山典騎手を降ろしたことで、POG指名馬コディーノの応援に身が入らない。「クラシックは通過点」が藤沢和師の方針で、前2走も緩い調教に終始していたが、今回ばかりは「ここで馬が壊れても勝ちたい」と覚悟を決め、先行タイプのウィリアムズに託したのだろう。
天皇賞のフェノーメノ、ヴィクトリアマイルのヴィルシーナは、シルバーコレクターからGⅠ初戴冠を果たした。メイショウマンボでオークスを制した武幸は、支えてくれるオーナーへの感謝の思いで、心の中で泣いていたはずだ。人目を憚らず涙を流したのは、マイネルホウオウでNHKマイルCを制した柴田大で、同騎手を重用する岡田氏も「感動した」と語っていた。
POGに参加したことで、競馬界の構図がおぼろげながら見えてきた。社台系の素質馬が有力厩舎に預けられ、外国人らトップジョッキーで大レースに臨む。<1%>が富を吸い取る仕組みは世に先んじ、10年以上も前から確立していた。この間、多くの名門牧場が消え、廃業する厩舎も後を絶たない。<利と効率>の強風が吹き荒れる中、<情と涙>のGⅠは新鮮だった。流れに乗るとしたら、エピファネイアに騎乗する福永ではないか。
洋一さんと祐一は合わせて何度目のダービー挑戦になるのだろう。父子の夢が実現し、涙のインタビューとなれば、枯れた俺の心だってぐっしょり濡れる。乗り替わったとはいえ、コディーノを切ったら男が廃る。②と⑨2頭軸マルチの3連単でダービーに参加しよう。
マイネルもしくはコスモの冠馬がダービーを勝てば、府中に「岡田コール」が沸き起こるだろう。5年後、それとも10年後? 岡田氏の精進が報われる日を心待ちにしている。
個としてはイマイチでも、チームスピリットが日本人の好みに合っているのだろう。とはいえ、AKBは自由なユニットではないようだ。宝塚やジャニーズ同様、序列が厳しく、恋愛発覚で降格の憂き目を見たメンバーもいる。中高年層にも支持されているAKBは、サラリーマン社会を写す鏡なのかもしれない。
一大事といえば、別稿(5月2日)で取り上げた憲法の行方だ。その中で紹介した小林節慶大教授が発起人に名を連ね、「96条の会」が結成された。改憲論者の同教授だが、<憲法に縛られるべき権力者が国民を利用し、憲法を取り上げようとしている>と安倍内閣の姿勢に異議を唱えている。主権に関わるテーマであり、今後の国政選挙ではマニフェストの軸に据えられるだろう。
偉そうに書いたものの、俺にとっての直近の一大事は枠順が確定した日本ダービーだ。80回の節目を迎え、テレビ局も当日まで特番をオンエアする予定だが、「岡田繁幸のRun for the Classics」(グリーンチャンネル)は示唆に富んだ内容だった。
日本一の相馬眼を誇る岡田氏(マイネル軍団の総帥)がダービー出走馬のレースぶりや体形を分析していたが、「波乱の目はない」が結論だった。印をつければ◎⑧ロゴタイプ、○⑨エピファネイア、▲②コディーノ、注①キズナとなる。展開、馬場と不確定要素はあるが、それでも上位馬の着順が入れ替わる程度と見做している。
「同世代では世界トップ」とロゴタイプを高く評価する岡田氏は皐月賞直後、馬主の吉田照哉氏(社台代表)に祝福の電話を入れ、「世界に行きましょう」と提案した。吉田氏は「そのつもりです」と答えたという。弱点を挙げるなら騎手だ。天才クリスチャン・デムーロは弱冠20歳。ホースマンの意地、祈り、怨念、嫉妬が渦巻く磁場の歪みに耐え切れず、若さを露呈する可能性はある。
エピファネイアの気性に不安を抱く岡田氏は、「制御できるのはデットーリやスミヨンといった一握りのジョッキーのみ」と語っていた。福永が番組を見ていたら奮起するだろう。コディーノは後輪駆動、キズナはバネに欠けると現時点の課題を挙げ、ロゴとエピファを逆転するのは難しいとの見解だった。
藤沢和師が横山典騎手を降ろしたことで、POG指名馬コディーノの応援に身が入らない。「クラシックは通過点」が藤沢和師の方針で、前2走も緩い調教に終始していたが、今回ばかりは「ここで馬が壊れても勝ちたい」と覚悟を決め、先行タイプのウィリアムズに託したのだろう。
天皇賞のフェノーメノ、ヴィクトリアマイルのヴィルシーナは、シルバーコレクターからGⅠ初戴冠を果たした。メイショウマンボでオークスを制した武幸は、支えてくれるオーナーへの感謝の思いで、心の中で泣いていたはずだ。人目を憚らず涙を流したのは、マイネルホウオウでNHKマイルCを制した柴田大で、同騎手を重用する岡田氏も「感動した」と語っていた。
POGに参加したことで、競馬界の構図がおぼろげながら見えてきた。社台系の素質馬が有力厩舎に預けられ、外国人らトップジョッキーで大レースに臨む。<1%>が富を吸い取る仕組みは世に先んじ、10年以上も前から確立していた。この間、多くの名門牧場が消え、廃業する厩舎も後を絶たない。<利と効率>の強風が吹き荒れる中、<情と涙>のGⅠは新鮮だった。流れに乗るとしたら、エピファネイアに騎乗する福永ではないか。
洋一さんと祐一は合わせて何度目のダービー挑戦になるのだろう。父子の夢が実現し、涙のインタビューとなれば、枯れた俺の心だってぐっしょり濡れる。乗り替わったとはいえ、コディーノを切ったら男が廃る。②と⑨2頭軸マルチの3連単でダービーに参加しよう。
マイネルもしくはコスモの冠馬がダービーを勝てば、府中に「岡田コール」が沸き起こるだろう。5年後、それとも10年後? 岡田氏の精進が報われる日を心待ちにしている。
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