<2950> 大和の花 (996) キショウブ (黄菖蒲) アヤメ科 アヤメ属
ヨーロッパから中近東が原産の多年草で、観賞用に植えられ、世界各地に帰化し、日本にも明治時代に渡来、全国各地に広がっている。所謂、外来種で、池の縁など水辺や湿地に生える。葉は長さが50センチから1メートルの剣状で、多数叢生する。
花期は5月から6月ごろで、葉とほぼ同長の高さに花茎を立て、上部で分枝し、先に数個の明るい黄色の花をつける。花は6花被片からなり外側の3個が大きく、垂れてつき。内側の3個は小さく、立つ。実は蒴果で、熟すと裂け、種子を現わす。葉がサトイモ科のショウブに似て、黄色の花をつけるのでこの名がある。
社寺や公園の池などに植えられることが多く、繁殖力があるため逸出して野生化したものも見られ、大和(奈良県)でも各地に広がり、他種を凌ぐ勢いで、中には在来のカキツバタと同居する姿も見られる。写真はキショウブ。左から叢生する池畔の花、花のアップ(典型的な虫媒花でハナバチがよく訪れる)、カキツバタとともに咲く花。
枝々に芽吹くものたち春はそこ
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