<3480> 奈良県のレッドデータブックの花たち(87) ギョウジャアザミ(行者薊) キク科
[学名] Cirsium gyojanum
[奈良県のカテゴリー] 希少種
[特徴] 深山の草地や岩場に生える多年草で、草丈は50~80センチ。葉は長楕円形で、先が尾状に細長く尖り、羽状に深く裂け、鋭い刺がある。花期は8~10月で、淡紅紫色の小さな頭花を点頭気味につける。花の基部の総苞は狭い筒形で、クモ毛があり、手で触れるとべたつく。また、総苞片には刺があり、刺は長短さまざまで変異が見られる。
[分布] 日本の固有種。本州の紀伊半島(奈良、三重、和歌山の県境の山域)と四国の一部。
[県内分布] 東吉野村、天川村、上北山村、下北山村、十津川村。
[記事] ギョウジャアザミ(行者薊)の名は、修験者(行者)が修行する深山山岳に見られることによるのだろう。アザミ(薊)は刺の多いことを「あざむ」と言い、これがアザミに転じたと一説にある。なお、「ギョウジャ」が冠せられた植物にはほかにユリ科のギョウジャニンニクがある。こちらも深山に生え、行者が食用にしたと言われる。 写真はギョウジャアザミ(大台ケ原山と大峰山脈の標高1600~1700メートル付近)。
すべては生
すべては縁
この世の
すべては
生と縁に
由来して
自らの身に
及び関わる
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