Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

桃花流水在人生

2008年02月28日 | Weblog
私は目標設定を大切にします。

やはり、自分の志を実現させようと思えば、
長期・中期・短期の目標の設定は欠かせません。
成功している経営者の多くは、
明確な目標設定をとても大切にしています。

しかし、一方で私は思うのです。
「もっと柔軟でありたい」と。

それは、甘さと言われればそうなのですが、
文学や芸術や旅や食など様々な文化にも
深く傾倒しつつ教育をしたい私は、
やはり遊び心を捨てきれません。

美しい花を眺めつつ酒を飲む心も忘れないでおこうと思うのです。
それは人生観の違いによるのだと思います。
そう。やはり私は教育者であって経営者ではないのでしょう。

「桃花流水在人生」の境地を心の中で追っているのかもしれません。

こんな話があります。

昔、晋の王子猷という人が、
ある冬の景色のよい日に、
友人である戴安道のことを思い出し、
早速訪ねてみようと思って下僕に舟を出させます。

流れを遡り、 戴安道の門前で舟を捨てて、
周囲の景色を眺めることしばし。

ややあって、「ああ、よかった」と言って
王子猷は、舟に乗って帰ろうとするので、
下僕は、「先生は戴先生をお訪ねじゃないのですか?」
と尋ねました。

すると王子猷は、
「興に乗じてきたり、興に乗じて已む。何ぞ必ずしも戴安道を見んや。」
と言って、帰ってしまいます。(出典『人物を創る』)

現代的な尺度で言えば、王子猷は、いい加減だとか、
もっと人を大事にしろとか、時間を大事にしろとか、
もっと計画的に行動しろとかいう批判の声が聞こえてきそうです。

しかし、この世界の醸し出している深さは、
そのような尺度で測れるものではありません。

厳しい目標設定をし業績を上げることも大切なのですが、
こうした境地に遊ぶことも私は忘れない人間でありたいと思っています。
深く豊かに生きることもまた人生の醍醐味だと思っているからでしょう。
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