「医食同源」という言葉があります。人間の体を健康にするために病気になれば医薬の力が必要となりますが、病気にならないためには日頃の食事が大切だと言うことになります。また、病気になった時に何を食べたら回復できるのかという知識と行動も大切だと思います。
なかなか慌ただしい日々の中で、食事に手間暇かけるということが失われてきました。しかし、やはり、食事にも教育にも手間暇が大切だと思います。
効率を追求して人間を育てることはできません。時が必要ですし、matureという言葉のように、時を経て熟成することも大切です。また、人間の心と体を作るのは、「体に取り入れているもの」ですから、旬のものなどは体にとっても心にとっても最高の食べ物の一つだと思います。
だから、私は会社でも「栗ご飯」「栗の渋皮煮」「鯛のあら炊き」など、手間暇のかかるものを、隙間時間にさっと作れるようになる努力をしています。勿論、私が社長を務める小さな会社だからできることですし、安くて新鮮なものが手に入るスーパーが近くにあるからできることです。
丁寧に渋を抜くこと。丁寧に血合いを取ること。丁寧にお米をとぐこと。丁寧にだしを取ること。丁寧にコーヒー豆を煎ること。きちんとした材料や調味料を使うこと。そうした一つ一つをきちんと積み重ねていくことが、私の雑でズボラで短気なところを改めてくれるように感じています。
それは、私の教育実践へ大きな影響を与えているように感じます。日々の生活の中にも大切な学びはあるのだと思っています。