Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

幼児化する日本人

2012年06月14日 | Weblog
幕末の志士、橋本左内は、
十五歳の時に『啓発録』を著し、

「十三、四歳にもなって
「稚心」(子供じみた幼い心)が残っていれば、
何をしても決して上達せず、
立派な人間になることなどできない。」

稚心を去れ!と言っています。


頼山陽は、十三歳で次の漢詩を詠みました。

十有三春秋
逝(ゆ)く者は已に水の如し
天地始終無く
人生生死有り
安(いず)くんぞ古人に類(たぐい)して
千載(せんざい)青史(せいし)に列するを得ん

【通 釈】
十三歳となって、
これまでを振りかえってみると、
月日は川の流れのように過ぎ去って
もう二度とかえっては来ない。
天地は永遠であり、始めも終わりも無い。
しかし、人間には必ず生があり、死がある。
それならば、なんとかして歴史上の偉人のように、
自分も悠久の歴史の上に名を連ねたいものだ。


ここまでは無理としても、

私が今、心を痛めているのは、

子ども向けの文学全集が、
いかに幼稚化し、
言葉の味わいが浅薄なものに
成ってしまったかということです。

ここに日本人の幼稚化の原因があるのかもしれません。

このテーマについても、
一歩一歩、手立てを講じていきたいと思います。

コメント
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