ヨブ記 20章
ドイツ南部シュトゥットガルト近くの、デッギンゲンという町を見おろす山の上で行われた修養会から、車で3時間ほどかけて戻って来ました。写真は山の上から見たデッギンゲンの町です。断崖の上からの眺めはスリリングでした。
ヨブのことばに、ツォファルはいらだちを隠しません。彼は、ヨブのことばを自分への侮辱だと聞いたのです。ですから、ヨブに対しては、剣のように鋭い攻撃をしています。「ヨブのために…」と始まった対話が、ここでは「ヨブをやっつけろ」と変容しているかのようです。
自分をいらだたせるヨブを、直接には名指してはいませんが、彼が「悪者」の末路についてあれこれ述べるのはもちろんヨブを指してのことばです。(悪者の)「喜びは短い」、「自分の糞のようにとこしえに滅びる」「夢のように飛び去り…」などということばを連ねて、まるでヨブを脅しているようにも響きます。ヨブはツォファルにとっては悪者なのです。
また、彼のことばには「財産」「富」「繁栄」「分け前」「相続財産」などのことばも目につきます。飛躍があるかもしれませんが、ヨブの繁栄に常々心の中でうらやましさのような思いを抱いていたのではないだろうかなどと想像してしまいます。
私たちが人のことをあれこれ話題にする時には、自分でも気づかないうちに自分の心の中の問題や課題を、相手に投影しているということがあるのに気づかされます。