ピリピ人への手紙 2章1−11節
ドイツを旅行中の方が滞在先のニュルンベルグから列車で来て礼拝に参加し、終わると列車で戻って行かれました。片道200キロ以上の距離。この時期の教会にさわやかな風を運んでくれたようでした。よいご旅行を!
パウロがピリピの教会に手紙を書いたのは、教会の人間関係、教会内でよく用いることばを用いるならば交わりに問題があったためでした。すでにパウロは1章の終りの部分で、「あなたがたは霊を一つにして堅く立ち、福音の信仰のために心を一つにしてともに戦って…」と書いていることからも、この教会には一つになれないという致命的な課題が横たわっていたことが想像できます。
さらにパウロは、同じ思いとなり、同じ愛の心を持ち、心を合わせ、思いを一つにして…と勧めます。その前の2章1節には、そのための土台のようなもの四つを置いています。それは、「キリストにあって励ましがあり」「愛の慰めがあり」、「御霊の交わりがあり」、そして「愛情とあわれみがあるなら」ということです。それは、「みんな違いを抑えて、仲良くしようよ」という表面的なことではありません。
教会が何によって成り立っているのかということを考えるようにということです。この四つのことからは三位一体の神が教会を守ろう、保とうとしていることが伝わってきます。教会が一つの思いを持つということは、キリストが父なる神と一つであることから来ます。教会を構成する一人ひとりはみな違います。そうであるのに同じ心、思いを持つようにというのは、人間の知恵や力を超えています。
神の愛に基づく励まし、豊かな交わりがあってこそ、違った者たちのうちに同じ心や思いを形作られていくことを教えられます。