みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

耳を開いて

2019年04月11日 | サムエル記第一

サムエル記第一 9章

 昨日の関東地方は真冬のような気温。孫の一人はこの4月から小学1年生。「ちびまる子ちゃん」がかぶるのと同じ黄色の通学帽をかぶって登校しています。

 9章からは新しい歴史のページがめくられます。イスラエル初代の王となるサウルの登場です。前章で指導者サムエルに王を与えてほしいと訴えたことを受けて、サウルとサムエルとが出会うのです。そして、この出会いは周到に用意されたものでした。用意したのはサムエルではなくて、神です。

 サウルは父親が持つ数頭の雌ろばを探しに出かけます。「エフライムの山地を巡り…」と4節にありますが、サウルとしもべが数頭のめろばを探すために、30㎞から40㎞は歩いたと考えられます。今の私たちの感覚とは違うでしょうが、雌ろば数頭のためにそれだけの労をとるということから、サウルの父親への思いのようなものが伝わってきます。このサウルをサムエルに会わせるために神が用いられたのはいっしょに雌ろばを捜しに出かけたしもべでした。

 サムエルは、サウルが来る前日に神のことばを聴きます。「サムエルの耳を開いて告げておられた」という15節のことばが心に留まります。聞き流すのではなくて聴く、そのために、主はその人の耳を開いてくださるのです。少年サムエルが「お話しください。しもべは聞いております」と主から呼ばれた時に答えた時のことを思います。

 耳を開き、道を用意する…。私の主である神はこのようなお方なのです。


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