列王記第一 21章1−16節
梅雨入り前最後のさわやかな晴天になりそうな、今朝の空気です。大きな変化を前にして、いろいろな方と会うことのできる日々をすごしています。何年か前に倒れられた方が、少しずつ回復して原付バイクを運転している姿を見、会話も弾み、嬉しい時を持ちました。
ナボテが所有するぶどう畑がほしくて、譲ってほしいと願うアハブ王。けれどもナボテは、先祖から譲り受けた地を与えることはあり得ないと断ります。それは、ナボテが意固地だという理由ではありません。「みことばの光」には民数記36章7節が記されていますが、ナボテは神のことばに従って王の願いを断ったのです。
ほかならぬ王さまの願いだから、神のことばはとりあえず脇において…などという選択肢はナボテにはありません。その結果、ナボテはアハブ王の妻イゼベルの策略によって殺されてしまいます。みことばに従っていのちを落としたのですから、彼は殉教者です。どのような有利な条件を示されても、ナボテは神のことばに基づいて神に従おうとしました。
ところがイゼベルは、どのような手を打っても夫の欲望を叶えてあげようと、神をさえ利用します。ナボテが「神と王をのろった」というのは全くの冤罪。しかし、神の名を使えばこの民は動くと知ったイゼベルの狡猾(こうかつ)な作戦でした。
神に従う人と神を利用する人との間に、神を恐れつつ徹底できないアハブ王がいるように映りました。