士師記 18章
祖国では台風による被害に続いて、北海道では大きな地震があって被害が出ています。皆様お一人びとりに神の支えがありますようにと、お祈りいたします。
一人でペリシテ人と戦ったサムソンはダン部族に属していました。じつはダン部族はペリシテ人の圧力ゆえに、高地から低い所(地中海沿いの平野部)に下りることができずにいました。1節の「相続地はその時まで彼らに割り当てられていなかった」ということばは、彼らが割り当てられた領土を占領できずにいたということなのです。
そのため彼らは、自分たちの移り住む地を探し求めていたのです。そして狙いを定めたのは、ガリラヤ湖の北方にあるライシュという場所でした。五人が偵察に行くと、ライシュの人々は安らかに住んでいました。敵の侵入もない地域にあったからでしょうか。五人がダンが移り住むには絶好の場所だと報告したので、彼らはすぐにライシュを攻めるために出かけました。
その途中、ミカの家に祭司がいるのを知った彼らは、自分たちの祭司になってほしいと誘い、さらにミカが造った彫像、祭司が用いるエポデ、テラフィム、そして鋳像も奪うのです。それに対するミカの対応に目が留まります。26節に「ミカは、彼らが自分よりも強いのを見て取り、向きを変えて、自分の家に帰った」とあります。ずいぶんと諦めの早いことかと思います。祭司を雇い、像を造り、宗教的なことをするためのものを揃えていたミカは、まことの神に祈るということはなかったのです。
1節の「その頃、イスラエルには王がなかった」ということばは、当時のイスラエルの有様を描いています。確かに彼らには王がいませんでした。けれども彼らにはまことの王である神がおられたのです。つまり彼らは、神を王としてあがめ従うということに欠けていたのです。
肝心の時に神に祈ることのできるのはなんと幸いでしょうか。その恵みを用いないままにいないようにとの促しを受けています。