shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

アイドルを探せ / シルヴィ・バルタン

2010-02-27 | European Pops
 シルヴィ・バルタンといえば何はさておき「アイドルを探せ」である。これほど歌手と曲想、そしてタイトルのイメージがピッタリ重なり合う例も珍しい。フランス語の原題は「La Plus Belle Pour Aller Danser」といい、翻訳サイトで英訳してみると “Most Beautiful To Go To Dance” となる。日本語なら “踊りに行くのに一番の美人” という意味だ。まさにブロンドのショート・ヘアーが美しいシルヴィにピッタリの曲ではないか。これは1964年のフランス映画「Cherchez L’Idole(邦題:アイドルを探せ)」の主題歌(←シルヴィも出演して歌ってます)で、彼女が世界的にブレイクするきっかけになった1曲だ。日本でもこの曲やレナウン娘のCMが大ウケして人気爆発、来日時の清楚でキュートな振る舞いも相まって “可愛い妖精” として文字通りアイドル的存在だったらしい。
 シルヴィのヴァージョンがまさに決定版!という感じなので、この曲のカヴァーはそれほど多くはない。60年代はカヴァー・ポップスの全盛期ということもあって、ザ・ピーナッツや弘田三枝子、中尾ミエ、珍しいところではザ・スパイダースなんかもインスト物として取り上げていたし、70年代以降でも辺見マリや安西マリア、浅田美代子なんかも歌っていたが、やはりシルヴィのヴァージョンが突出しているように思う。今日はそんな中で、ちょっと変わったユニークな「アイドルを探せ」も含めて愛聴ヴァージョンをご紹介;

①シルヴィ・バルタン(オリジナル)
 60年代シルヴィ鑑賞なら YouTube が一番。見たこともないレアな映像が知らないうちにアップされていることがあるので気が抜けない(←すぐに消されちゃうけど...)。下に貼り付けたのは映画の中で彼女が歌うシーンで、日本語字幕付きなのが嬉しい(^o^)丿
Sylvie Vartan: cherchez l' idole in the movie " Cherchez l'idle" with Japanese subtitle.


【おまけ】めっちゃ可愛い!!! 萌えます...↓
シルヴィ・バルタン わんさか娘


②亀井信夫とザ・スペイスメン
 エレキ・インスト物ではこの亀井信夫とザ・スペイスメンのヴァージョンが面白い。これの入った「勝ち抜きエレキ合戦」というオムニバス盤には他にもレアな音源が入っていてお得なのだが、この痛いジャケットだけは何とかならんかったんか...(>_<)
亀井信夫とザ・スペイスメン


③岡崎友紀
 私的には J-Pops で五指に入ると確信する大名盤「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」(岡崎友紀)に入っていたカヴァー・ヴァージョン。プロデューサー加藤和彦の見事なサウンド・プロダクションにより、フィル・スペクター顔負けのエコー処理がなされ、夢見心地のサウンドに仕上がっている。ウォール・オブ・サウンドは永遠に不滅なのだ。
アイドルを探せ / YUKI OKAZAKI


④レ・モーヴェ・ギャルソンヌ
 少年ナイフのイエイエ版みたいなガールズ・ガレージ・ロック・バンドがこのレ・モーヴェ・ギャルソンヌ。チャーミングなイエイエ・ソングがけれん味のないストレートなロックンロールに生まれ変わっている。特に1分10秒からハイスピードに転調して疾走するところなんかめちゃくちゃカッコイイ(^o^)丿 
アイドルを探せ


⑤シルヴィ・バルタン(セルフ・カヴァー)
 90年代に入り、自らの過去のヒット曲をアコースティック・サウンドをバックにセルフ・カヴァーしたヴァージョンがコレ。①とこの⑤の間には30年の歳月が横たわり、若さから円熟へと向かう一人の女性シンガーの変貌をハッキリと聴きとることが出来る。年代物のワインのような円やかな味わいがたまらない女性ヴォーカルの逸品だ。
Sylvie Vartan - La Plus Belle Pour Aller Danser (1995)
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