shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Best Shots / Pat Benatar

2009-04-23 | Rock & Pops (80's)
 ジャズやポップスの世界には女性ヴォーカリストはゴマンといるが、本格派の女性ロック・ヴォーカリストとなるとその数は激減する。私にとっては以前紹介したジョーン・ジェットが№1だが、彼女の場合は単なる “ロック・ヴォーカリスト” というよりもむしろバンドを率いるリーダー兼ヴォーカリスト兼ギタリストという存在で、言葉の純粋な意味での“女性ロック・ヴォーカリスト”となると、このパット・ベネターが真っ先に頭に浮かぶ。
 彼女のデビューは1979年、デビュー・シングル「Heartbreaker」は疾走感溢れるハードなバックのサウンドに負けないぐらいのハイノートが炸裂する必殺のナンバーで、あの華奢な身体のどこにそんなパワーを秘めてるのか不思議なくらい迫力のあるシャウトがカッコ良かった。ブリティッシュ・ハード・ロックを愛し、ゼップのロバート・プラントやザ・フーのロジャー・ダルトリーのような歌唱スタイルを目指していたというのだから凄い。セカンド・シングル「We Live For Love」は当時全盛を極めていたブロンディーのデボラ・ハリーの二番煎じみたいで私的にはイマイチ。シャウトせずに何のパット・ベネターか?
 このアルバムはそんな彼女のヒット曲を集めたベスト盤で、改めて良い曲が多いことを再認識させられる。選曲に何の創意工夫も見られなかったり、「Love Is A Battlefield」が中途半端なショート・ヴァージョンだったりとかでファンとしては不満の残るところだが、パット入門にはかえってこの方がいいかもしれない。
Pat Benatar...'Heartbreaker'..'LIVE'