shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Working Class Dog / Rick Springfield

2009-04-21 | Rock & Pops (80's)
 今日もオーストラリアのロックでいこう。別にオージー・ロックを続けてやろうと意識したわけでも何でもなく、さっきたまたまソフトバンクのケータイCMに出てくる “お父さん”犬(←しかしまぁあの北大路欣也が犬の声優をやってるなんてオドロキですわ!)を見て、この「ワーキング・クラス・ドッグ」のジャケットが頭に浮かんだという、何ともええかげんな理由でのチョイスである。“明日なき暴走” のブログ・タイトルでお分かりのように、選盤のきっかけなんて思いつくまま気の向くまま、何の脈絡もありませんので軽く読み流してくださいな(笑)
 私の80'sポップス体験はそのほとんどすべてが小林克也さんの「ベスト・ヒットUSA」を中心に回っており、このリック・スプリングフィールドを初めて聴いたというか見たのもその番組だった。曲は②「ジェシーズ・ガール」で、それも普通のビデオクリップとは違い、アメリカの「ソリッド・ゴールド」という音楽番組でのライブ映像だった。もちろん口パク・ライブながら、長身を左右に振りながらギターをかき鳴らし歌うリック・スプリングフィールドの姿は男の私の眼から見てもめちゃくちゃカッコ良かった。ブルース・スプリングスティーンと間違いそうな名前が紛らわしかったが、デヴィッド・キャシディを更にハンサムにしたようなルックスの良さとその独特の身体の揺らし方(笑)は一度見たら忘れられないくらいインパクトがあった。「ジェシーズ・ガール」という曲そのものもとてもキャッチーで、特に “ユノゥ アィウィッシ ザッ アィハド ジェシーズガール~♪” のサビの部分は鼻歌で簡単に歌えそうなくらい親しみやすい完全無欠の3分間ポップスだった。その数週後、この曲は同じオーストラリア出身のエア・サプライ(←この名前も懐かしいなぁ...)の「シーサイド・ラヴ」を蹴落として全米№1に輝いた。
 セカンド・シングル⑤「アイヴ・ダン・エヴリシング・フォー・ユー」もやはり「ベスト・ヒットUSA」の「ソリッド・ゴールド」ヴァージョンで見たのだが、鮮やかなブルーのスーツを着たリックはやはりその長身を左右に振りながら(笑) “アーィヴダン エーヴリィ シーン フォーユー♪” と歌っていた。サミー・ヘイガー作のこの曲はアップテンポで迫る小気味よいロックンロールで全米8位を記録、私は「ジェシーズ・ガール」よりもこっちを気に入ってしまい、すぐにレコードを買いに走った。
 実際にLP1枚を通して聴いてみると、全10曲32分があっという間に過ぎていく、捨て曲なしの傑作アルバムで、ワクワクするようなパワー・ポップが満載だ。④「キャリー・ミー・アウェイ」も、⑥「ザ・ライト・オブ・ラヴ」も、⑦「エヴリバディーズ・ガール」も、みんなウキウキするような楽しい曲想で、一歩間違えば一本調子のワン・パターンに陥るところを楽曲の良さが見事にカヴァーしている。勢いに乗ってカットされたサード・シングル①「ラヴ・イズ・オールライト・トゥナイト」では、再度「ソリッド・ゴールド」に登場、曲そのものは⑤にそっくりだったが、鮮やかなピンクのスーツ(笑)に身を包み、やはりその長身を左右に振りながら熱唱するリックを見れただけで満足だった。
 これでスターダムにのし上がったリックはお昼の人気メロドラマ「ジェネラル・ホスピタル」に出演し高視聴率をマーク、その後もヒットを連発していくのだが、収録曲の親しみ易さとジャケットで健気にカメラ目線でポーズをとるワンちゃんの可愛らしさ(shiotch7はこう見えても愛犬家ですねん!)からこのアルバムを一番愛聴している。

Rick Springfield - I've Done Everything For You