周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

11月26日—12月2日

2023年12月03日 | 日記・エッセイ・コラム

教会のお婆ちゃんから頂いた柿。東北の御友人から送られてきたものだとのこと。切って驚いた。種が無い!種無しブドウというのは知っているが、種無し柿は初めてや。5つもらったので日曜に皆で頂こう!と思ったが、堅い柿が好みな僕としては熟してしまうのは忍びない。そこで心を鬼にして毎晩一つずつ剥いては結局全部食べた。

 

 

11/26(日) 予告通り、帆波母子が岡山から舞い戻った。ここでクリスマスを迎え、年まで越そうという気満々。もはや何も言うまい。理解ある夫に出会えて良かったのう。しかし岡山⇔山口、山口⇔広島を何度も往復させられている孫のことはどうか。旅好きに育つ?放浪癖がつく?とにかく、わしゃ知らんぞ。

 

27(月) いよいよ明日は手術日。折しも今日は母の米寿の誕生日。本来は今日から大阪に帰って家族旅行に行く予定やった。僕の妹が言うには、母は妻の病気を知ってから落ち込んでいて、食欲も減退しているらしい。実の娘のように思っているとのこと。実の息子の僕が倒れてもここまでは落ち込まんそうな。

 

28(火) 朝8時過ぎ手術室に向かう妻を見送った。これから総勢20名の医師による国内4例目の肝移植が行なわれる。「そんな時に何しているんですか!」とある人に叱られた。今日からの教区牧師研修会で、僕はカルト問題について発題していたからや。すんません。手術室の前でひざまずいて祈るべきでした。

 

29(水) ドナーの娘と息子が戻ったのは昨夜7時過ぎ。二人の顔を見ると涙があふれた。妻が戻ったのは23時間後の今朝7時過ぎ。麻酔から目覚めた妻が混乱しているので「電話ごしに話しかけてあげて」との連絡が病院から入った。その時の妻の言葉にへこんだ。「誰?敏さんはそんな優しい話し方をしない」

 

30(木) 授業を終えてから病院へ。妻の幻覚はまだしばらく続くらしい。今日は僕を見て「夫に似ているけど違う」と言われた。「また明日来るからね」と言ったら「もう来ないで」とも。ドクター!ほんまにこの幻覚は治まるんでしょうね?それからこれは幻覚ではなく本音っていうことはないでしょうね?

 

1(金) 僕も2年半前、急性心筋梗塞の緊急手術を受けた後、色んな幻覚に襲われた。病室が猛吹雪だったり、トンボが飛んでいたり、まるで映画に出演しているような感じやったが妻はどんな思いでいるのやら。「一番会いたいのは?」と聞くと「敏さん」(やったぁ!)。「明日連れて来るね」。「嫌」。どないやねん。

 

2(土) 今日は先に妻と面会をした娘たちが「普段のお母さんに戻りつつある」と言う。良かった。幻覚から覚め出したのか。次に僕が面会をして「敏さんを連れて来たよ」と言うと首を横に振られてしまった。妻が会いたい「敏さん」とは一体どんな理想の夫なんや?そんな敏さんに嫉妬を抱いてすごすごと退室。