魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

女難の相(3)

2019年10月09日 | 占いばなし

結婚生活における不和の多くは、少なくとも一方が、ストーカー的な思い込みを妥協しないことに始まる。
結婚生活は、始めたときから、恋愛時の夢を捨てて、二人で一から現実的な共存ルールを築いていかなければならないものだが、ここに気づく人は、よほど賢明な男女だろう。何しろ今の今まで、互いに夢を見て結婚したのだから、「さて今日からお互い別の人になって」とはいかない。
したがって、皆、時間をかけた後、挫折と諦めからようやく現実を理解するのだが、それさえも、賢明な人だけだ。
女性の方が性に関わるストレスが多いためか、恋愛願望が強く、理想を変えないので、失望が大きくなる。簡単に現実に帰る男性は、生活のあり方を、伝統的男性社会に頼ろうとする。

結局、女性の夢と、男性の伝統への甘えが衝突することになるが、男性の中には女性の夢を受け流し、適当に調子を合わせることで、ひたすら女性に夢を見続けさせる「テキトー男」もいて、近頃はこれが増えているようだ。
自由恋愛の無かった昔は、例外はあったが、女性は個人的な理想を持てず、男社会の枠にはまる「花嫁」を理想としていた。当然、男性も伝統に従い、家のことは妻の権限として任せておく方がうまくいった。だから、むしろ家に関わらない「テキトー男」こそが賢明な夫と言えた。

今日、女性の夢に逆らわず、従う男性は多いが、男社会の伝説の消えた時代では、男性はほぼ一方的な従属を強いられる。ギリギリの食事代で会社に通い、休日には家族に奉仕し、飼い犬には順位最下位に見下される。
「テキトー男」になろうにも、育児、家事も強いられるから、テキトーでは済まなくなる。
共稼ぎなら当然の家事分担だが、専業主婦までが分担を主張する。
しかも、ここが一番の問題なのだが、男性の家事、育児を主張しながら、多くの場合、女性のやり方を前提とし、それと少しでも違うと邪魔者になる。
結局は女性を大将とする子分になるか、男性が全面請け負うしかなくなる。

テキトーでは済まない状況に、男性の方が本気で役割分担を主張する時、今度は、スムーズな話し合いはほとんど成り立たない。
これが、女性におけるストーカー的独善で、すべての人ではないが、自分自身がストーカ的こだわりに囚われていることを認識する人はいないし、また、認識するなら、そうはならない。


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