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復刻マジョリカタイルが5500枚!スパワールド・シンガポール風呂オープン

2020-11-01 | 建築巡り・街歩き【大阪】

スパワールド世界の大温泉にカトン地区のマジョリカタイルをテーマにしたというシンガポール風呂がオープン!
ぷにょさんが写真をタイル友の会として提供したというので、今回オープン前の時間帯に特別に見学させて頂くことができた。



色とりどりの大量のマジョリカタイルに囲まれた空間は元銭湯のカフェ、マジョリカタイルの聖地と言われる「さらさ西陣」を彷彿とさせる。


シンガポール風呂には当時のマジョリカタイルのデザインを複製したタイルがなんと5500枚も使用されている。それらは台湾マジョリカタイル博物館で製造されたものなのだ!

台湾マジョリカタイル博物館の詳細についてはこちら→その一とこちら→その二



マジョリカタイルは全部で10種類。
通常のサイズとは違って少し小ぶりの10cm角のもの。

大正時代に日本で製造されたマジョリカタイルが海を渡り台湾へ輸出されていた。その日本のタイルを、台湾の古民家から救い、大切に修復、保存活動をしてくださっているのが台湾マジョリカタイル博物館であり、その日本で作られていたタイルのデザインを今度は台湾で復刻、逆に日本にやってくることになるとは、、なんだか感慨深い。


当時のデザインを復刻したマジョリカタイルは花をデザインしたものが
多く、それぞれのタイルには花言葉のように、台湾の人々の思いや願い込められている。


こちらのタイルは王蘭貞潔「純潔のマグノリア」という名前が
ついていて、「永遠の純潔」「誠実な夢」「強靭な生命力」という願いが込められている。
スパではそういったタイルの解説も楽しみながら入浴することができる。



これだけの極彩色のタイルをふんだんに使って、大胆な配色で仕上げたお風呂、タイルの量、種類共に日本ではここだけだろう。
この派手さ、にぎやかさは大阪らしいともいえるし、台湾マジョリカタイル博物館とのコラボで成し得た、正に現代のマジョリカタイル風呂!



更にこちらの浴槽は酸素風呂となっていて、
高濃度の酸素とマイクロバブルのミクロの気泡で白く濁ったお湯は、
アンチエイジングや疲労回復、保湿や美肌効果などがあり、タイルを楽しみながら様々な効能を得ることができるのだ。


スクリーンからは台湾のマジョリカタイル博物館の活動やシンガポールのカトン地区などの映像も楽しむことができる。


日本製タイルも多く使われていて、浴槽周りの階段に貼られたタイルなど1社では到底間に合わない規模なので、同じタイルを数社から取り寄せたという。






こちらが酸素風呂の外観。
カトン地区の住宅につく門柱のようなオブジェが入口両脇に立つ。



そしてこちらのオープンなお風呂は炭酸風呂と電気風呂。
シンガポールということで、巨大なマーライオンがシンボルとなっている。


浴槽のぐるりは日本製のタイルが、天井へ伸びる柱にはマジョリカタイルが貼られている。


豊作を願う五つの果物が描かれたタイルは、
子孫繁栄、富財、平和、長寿、幸福の願いが込められたもの。


浴槽内はパステルカラーのピンクやグリーンのドット型のタイルが敷き詰められ、浴槽の立ち上がりに貼られたタイルも、


バラの花が浮き彫りにされていて可愛い。
ピンクと濃いグリーンの取り合わせ、この部分の配色が好き。


そしてこの床に貼られた少し大判のタイルは、こちらのシンガポール風呂をデザインし、イラストも担当されたデザイナー兼イラストレーターでもある千秋育子さんのブーゲンビリアをモチーフとしたオリジナルのタイルだそう。


浴室床に使用されるタイルは滑り止め加工がされていることが必須なのだそうで、触ってみるとなるほど、表面がザラザラしている。


シンガポール風呂のもう一つのお風呂は高濃度炭酸水風呂。
低温でより高い効果が得られるという。


こちらの壁面には、先ほどボーダー状に貼られていたマジョリカタイルが
四枚一組となって貼られており、同じタイルでもまた違った印象を受ける。


そして、釉薬を手彩色で塗り分けた本来のマジョリカタイルの復刻版も飾られていた。





こちらはシンガポールスパの入口。
カトン地区のパステルカラーの邸宅群がパネルで表されている。

ちなみにシンガポールのカトン地区を訪れた時のレポはこちら→その一とこちら→その二

ふんだんなタイルを使用し、日本一をかけて造られたシンガポール風呂は、
インスタ映えも間違いなし!
今後温泉としてだけでなく、ヨガや足湯などで、撮影できるスポットとしても
さまざまなイベントを考えられているそうで、
映えるスポットとして大阪の新名所?!となる日も近いかも~

2018年1月に初めて台湾タイル博物館を訪れてから、この博物館の活動や台湾の和製マジョリカタイルのことをもっと日本に広めたいと常々思い、地道な布教活動?をしてきたが、
時を経てこんなメジャーな施設に大々的に取り入れられるようになったなんて、なんだかとても感動的だった。
また今度、ゆっくりお風呂を楽しみに訪れたいな。

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