転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



ときどき会う某カナダ人男性に、先日、最近何をしているかと訊かれ、
夏の終わりに通訳案内士の試験を受けたがスベりそうだ、
と正直なことを言ったら、なぜか結構、面白がられた。
まあそれでも万が一、一次を通ったりしたら、二次は英語面接だ、
と言うと、彼は更に喜んだ。そんなにオモロいか(^_^;)。

「じゃあ、練習しよう。日本のことをボクが訊いてあげるよ」
「いや、いいです。受かりそうにないんで」
「Good luck、good luck。受かるかもしれないでしょ」
「はぁ」
「じゃ、第一問。日本の正式な国号は?」
「え(^_^;)。日本は日本ですよ」
「そんなことないだろう。カナダだってただのカナダじゃないよ。
 Dominion of Canadaって名前が正式だよ。誰も言わないけど」

カナダのオフィシャルな国号も初めて聞いたが、それ以上に、
私は生まれてこのかた、『日本』に『日本』以外の名があるとは
考えたことがなかった。
イギリスが『グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国』であるように
日本にも実は、通常使われない、とてつもない国号があったりするか?
よもや『豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)』ではあるまいな。

「学校で習わなかったの」
「習ってない。・・・と思います(大汗)。というか『日本』だってば」
「では、日本は共和制?それとも立憲君主制?」
「え・・・」
「だって専制君主制じゃないでしょ」
「それは違う。勿論違います。でも共和国じゃないし、
 立憲君主という用語も私はどうも馴染みがないんですが。
 日本の天皇陛下は英国の女王様みたいに国家元首ではなくて・・・」

国家元首ではなくて、では、何だと私は言いたいのか?
英語以前に、日本語でもわからなかった。
憲法には『象徴』とあるのは勿論知っているが、
つまり、それって何のことだったっけ???

こんな基本的なことを、私は自分の国について全然知らなかった。
というか、あまりに日常的過ぎて、考える機会がなかった。
異国人の前で非国民ぶりをサラした私は、帰宅して早速、
目の前のハコで調べてみた。

ウィキペディアによると、『日本国』という名称が出ており、
確かにパスポートなどにこれが記載されているのは私も知っていたが、
『国号を「日本国」と直接かつ明確に規定した法令は、存在しない』
とも書かれていた。
日本国(にっぽんこく、にほんこく)、または日本(にっぽん、にほん)、
つまるところ、どれでも良いということのようだ。
なんとアバウトな(^_^;)。

一方、政体については、迷った私の感覚は一面では正しかった。
「天皇」が存在し諸外国も「天皇」を元首と認識しているため、
事実上の立憲君主制であると定義することは可能だが、
「天皇」の地位に関する学説上の解釈は様々あり、
日本国憲法においても「天皇」が元首であるとは明文化されていない、
ということだった。
考えてみると「天皇」は、内閣総理大臣や最高裁長官の任命権を持つが、
その国事行為はほぼ形骸化していて、政治的責任は全く問われない。
そのため「天皇」が日本の「国家の首長」であるという感覚は、
私達にも通常、無いと思う。・・・ワタシだけ(汗)?

ちなみにカナダも立憲君主制で、英連邦王国に属しており、
現在のカナダ国王はエリザベス二世女王陛下なのだった。
そっちの認識も、私には欠けていた。
アメリカと同じで共和国かと思っていた。
申し訳ありませんでした。

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