元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

万年筆のある風景

2011-06-17 | 仕事について

今日の「万年筆で書こう」教室のテーマは 万年筆のある風景 で、このテーマで次回卒業制作として完成させます。

卒業制作といってもこれで万年筆で描こう教室が終わるわけではなく、一応区切りをつけるための卒業制作と展示になります。

話を元に戻すと、万年筆のある風景というテーマが意外と難しく、変に思い入れのある題材だけに風景の選択で足踏みしている状態です。

他の方はどうか分かりませんが、最も好きなもの万年筆を描いていいと言われて一瞬喜ぶのですが、どの万年筆を描いていいのか、どのようなシーンを自分が気に入っているのか、考えれば考えるほど難しく感じてしまいます。

私も散々迷って、いろいろ夢を見ましたが、自分にとって最も日常的な万年筆の風景を描いてみようと思いました。

毎日使っている雑多な紙をただ切り揃えて穴を開けただけの、でも今までで最も使いやすいメモ帳と勘合式のキャップで細くて軽いメモ用に最適なペリカン60。

電車の中で何か書く時に特に使いやすいと思っている組み合わせです。

そういえば私が最も集中して何か書けるのは電車の中かもしれない。

電車の中で立って書くために文庫サイズのタテ開きのメモ帳を使って、手提げ鞄が最もかっこいいと思っていますが鞄のショルダーストラップは外せない。

自分の万年筆の1軍選手が納まっているコンプロット10は日常最も長い時間傍らにある万年筆のある風景なのではないか。

いやこの店自体が万年筆のある風景だった・・・。

結局何も決まらずに夜を迎えそうな気がします。