クラウドファンディングという言葉を最近よく耳にします。今の時代らしいお金の集め方で、思いついた人はすごいなと思いますが、自分の仕事のやり方とは違うと思っていました。
フェイスブックをたまに見る時に、クラウドファンディングで出資者を募る記事をたまに見掛けます。すぐに流れていってしまうフェイスブックの記事の中で、中学高校の同級生だった北川浩文くんが元町商店街で食堂を開くための準備をしていて、開業費600万円のうちの広告費50万円の出資を募っていること知りました。 詳細はこちら。
あればいいに決まっているけれど、お金が集まらなくても食堂は開くだろうと思うので、皆さん出資して下さいという宣伝ではありませんし、北川くんも私がそんなことをすることは望んでいないと思います。
高校を卒業してから30年以上も経つけれど、たまに行き来をして顔は合わせていましたし、この店にも何度か来てくれて万年筆も買ってくれました。
起業したいという話は数年前から聞いていて、本当におせっかいな偉そうなことを先輩面して言ったこともあった。
そんな時でも北川くんはうんうんと真摯な態度で話を聞いてくれた。そんなヤツなのです。
中学3年の時のクラスは、仲の良いとても思い出深いクラスで、勉強は嫌だったけれど、毎日楽しかった。
北川くんは、1年間通してそのクラスの全員賛成の委員長でした。
すごく勉強ができたわけでもないし、強いリーダーシップを発揮するわけではないけれど、彼が困っていると助けたくなるような存在で、皆に愛されていた。
いつも皆のことを気にかけていて、面倒見のいいところがあって、皆がそれをよく分かっていたからだと思います。
卒業してからの34年間、北川くんはそのクラス全員の連絡先を把握していて、一人ずつと交流を持ち続けて近況も理解している。
自分のことしか考えていなかった私はそれを聞いて半ば呆れたけれど、彼の面倒見の良さと優しさを表しているエピソードだと思います。
接客業、サービス業を長くして分かったけれど、その仕事の一番の資質は優しさだと思う。
店は人が優しくないとお客様が来てくれないし、長く続けることができない。
お客様に対して優しい気持ちを持っているから、喜んでもらえることを実行したいと思うのだと考えると、北川くんは絶対にまた行きたくなるようなお店を作ると思う。
49歳の遅い創業だけど、それも人の世話ばかり焼いて自分のことが最後になる彼らしい。
友人が人生の勝負に出ていて、それについて少しでも多くの方に知ってもらいたいと思いました。