22日の練習前、期せずして梨谷さんと先生と3人で会話する時間がった。面白かった。
初めて読まれる方用にちょっと事前解説。
「梨谷さん」 今回の椿姫でフローラを演じるプロソリスト。5年前、彼女がまだある財団の研修生だった時に聞いて、ファンになった女性。その彼女と今回同じ舞台に立てる楽しみを味わってます。1っか月程前に自己紹介兼ねて挨拶はしてる。
「先生」 これは我が合唱団体(ノヴェッラ)の社長 古川寛泰。 先生と呼んだり、「ヒロ」と呼び捨てにしたり、「演出」と言ったりしてる。僕をオペラに引きづり込んだ張本人。5,6年前に脳梗塞を患い、歌を諦め(凄いテノールだったんですよ、この歌声に感動したんですから)、演出家を目指して勉強中。
ソリスト練習が始まる前にたまたまロビーで3人だけになりお話をすることに。順不動で。
「僕」 梨谷さん いつこっちに?
「梨」 今朝、関空から飛行機できたんです。 (彼女奈良が実家で、拠点は関西)
「僕」 週末の通いですか。今いくつ練習重なってるんですか。
「梨」 ここも入れて3つやってます。ここ以外2つは関西。
「僕」 こっちの泊まりはホテルですか。
「梨」 葛飾区に妹がいて、そこに寝泊まり。ホテル代安くないですからね。
「僕」 うちに泊まります。車で15分。
「梨」 いいですね。近いのは楽ですものね。
「先」 岳ちゃん 家でかいんだ。
岳ちゃんですがね、梨谷さんと共演できると解った日からテンション上げてるんですよ。
相当のファンみたいですよ。
「梨」 ありがとうございます。こういう方が知らない所にいらっしゃるというのは励みです。
「先」 岳ちゃん なんか今日は言葉遣いがよそよそしいんだけど。
いつもは僕を「ヒロ」なんて呼び捨てにしてるのに、なんで今日は硬いの?
「僕」 そりゃそうでしょう。ここで先生とため口でしゃべったらまずいでしょう。
歳半分でも師は師です。外部の人から変に思われますよ、この団体はと。
「僕」 梨谷さんの声もっと聴けると期待してたんですが、フローラって歌うとこ少ないんですね。
「梨」 そうですね。でもヴィオレッタの技巧的な歌い方は私できないんですよ。
だからヴィオレッタじゃなく、フローラでオーディション受けたんです。
(ここで今回このオーディションを受けたいきさつも聞いた)
「梨」 年内に奈良の実家を出て、兵庫に住み替えが待ってるんです。
奈良から大阪に出るだけでも時間とお金がかかるんですよ。
下宿代くらい出ちゃう。私達は移動しやすくないとなんです。
こんな彼女の人となりが聞ける話ができたのは楽しかった。これからもチャンスがあったらいろんな話をしてみたいものだ。 上の会話の中で中ほどの「ため口」と言う話。ここに業界文化の違いというのかな、そんな事を思ったのだが。
ソリストさん達業界って「簡単に知人になる」んですよ。ほんとにどこかで共演されてるのかもしれないけど、そうでなくても昔からの友人だったみたいに話し、演技で腕組んだり、抱き合ったりできちゃう、やっちゃうところは驚嘆です。上手い人は上手いんだし(歌が)、その舞台で主役は絶対主役、脇は脇に徹して舞台を作る。だから年齢からくる「上下意識」なんて成立しない。それが「仕事」の業界なんですね。サラリーマンとして会社人故にあった「年功序列」的人間関係は成立しないんでしょう。
だから彼等の会話には「ため口」なんて概念がないんですよ。僕は「今はどう話すべきか」を感知し、そこの使い分けをやるように訓練されてきてる。 そういうことなのかなとも考えた懇談だったんです。
初めて読まれる方用にちょっと事前解説。
「梨谷さん」 今回の椿姫でフローラを演じるプロソリスト。5年前、彼女がまだある財団の研修生だった時に聞いて、ファンになった女性。その彼女と今回同じ舞台に立てる楽しみを味わってます。1っか月程前に自己紹介兼ねて挨拶はしてる。
「先生」 これは我が合唱団体(ノヴェッラ)の社長 古川寛泰。 先生と呼んだり、「ヒロ」と呼び捨てにしたり、「演出」と言ったりしてる。僕をオペラに引きづり込んだ張本人。5,6年前に脳梗塞を患い、歌を諦め(凄いテノールだったんですよ、この歌声に感動したんですから)、演出家を目指して勉強中。
ソリスト練習が始まる前にたまたまロビーで3人だけになりお話をすることに。順不動で。
「僕」 梨谷さん いつこっちに?
「梨」 今朝、関空から飛行機できたんです。 (彼女奈良が実家で、拠点は関西)
「僕」 週末の通いですか。今いくつ練習重なってるんですか。
「梨」 ここも入れて3つやってます。ここ以外2つは関西。
「僕」 こっちの泊まりはホテルですか。
「梨」 葛飾区に妹がいて、そこに寝泊まり。ホテル代安くないですからね。
「僕」 うちに泊まります。車で15分。
「梨」 いいですね。近いのは楽ですものね。
「先」 岳ちゃん 家でかいんだ。
岳ちゃんですがね、梨谷さんと共演できると解った日からテンション上げてるんですよ。
相当のファンみたいですよ。
「梨」 ありがとうございます。こういう方が知らない所にいらっしゃるというのは励みです。
「先」 岳ちゃん なんか今日は言葉遣いがよそよそしいんだけど。
いつもは僕を「ヒロ」なんて呼び捨てにしてるのに、なんで今日は硬いの?
「僕」 そりゃそうでしょう。ここで先生とため口でしゃべったらまずいでしょう。
歳半分でも師は師です。外部の人から変に思われますよ、この団体はと。
「僕」 梨谷さんの声もっと聴けると期待してたんですが、フローラって歌うとこ少ないんですね。
「梨」 そうですね。でもヴィオレッタの技巧的な歌い方は私できないんですよ。
だからヴィオレッタじゃなく、フローラでオーディション受けたんです。
(ここで今回このオーディションを受けたいきさつも聞いた)
「梨」 年内に奈良の実家を出て、兵庫に住み替えが待ってるんです。
奈良から大阪に出るだけでも時間とお金がかかるんですよ。
下宿代くらい出ちゃう。私達は移動しやすくないとなんです。
こんな彼女の人となりが聞ける話ができたのは楽しかった。これからもチャンスがあったらいろんな話をしてみたいものだ。 上の会話の中で中ほどの「ため口」と言う話。ここに業界文化の違いというのかな、そんな事を思ったのだが。
ソリストさん達業界って「簡単に知人になる」んですよ。ほんとにどこかで共演されてるのかもしれないけど、そうでなくても昔からの友人だったみたいに話し、演技で腕組んだり、抱き合ったりできちゃう、やっちゃうところは驚嘆です。上手い人は上手いんだし(歌が)、その舞台で主役は絶対主役、脇は脇に徹して舞台を作る。だから年齢からくる「上下意識」なんて成立しない。それが「仕事」の業界なんですね。サラリーマンとして会社人故にあった「年功序列」的人間関係は成立しないんでしょう。
だから彼等の会話には「ため口」なんて概念がないんですよ。僕は「今はどう話すべきか」を感知し、そこの使い分けをやるように訓練されてきてる。 そういうことなのかなとも考えた懇談だったんです。