中島京子 著 『やさしい猫』(中央公論新社 )読了しました。
読売新聞夕刊に2020年から1年間連載された新聞小説が単行本になり出版されました。
第56回吉川英治文学賞(吉川英治国民文化振興会主催)受賞、
文化庁による芸術分野の優れた業績を表彰する2021年度芸術選奨の文部科学大臣賞も受賞され、
話題になっている作品です。
題名と表紙の絵からはほんわかと優しいイメージですが、内容はとてもシビアです。
主人公はシングルマザーの保育士、震災ボランティアで彼女が心惹かれた八歳年下の自動車整備士、
シングルマザーの娘の女子中学生(後に高校生)が家族を語ります。
出会って、好きになって、この人とずっと一緒にいたいと母親も娘も願いますが、
当たり前の幸せが奪われたのは、彼がスリランカ出身の外国人だったから。
小さな家族は大きな事件に見舞われます。
外国人労働者は失業して在留資格を失うと、就労ビザが切れて「オーバーステイ」となり、
退去強制令の対象となった外国人の方は、送還可能まで入管施設「入国者収容所」に収容されます。
入国管理局と収容所での非人間的で人権を無視した扱いが、とても今の日本のこととは思えません。
読みながら思い出したのは、
名古屋入管収容中に亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんの痛ましい事件、
巻末の参考文献に多くの専門書が載っていたので、事実に基づいているのでしょう。
今、ウクライナからの避難民の受け入れが日本でも始まっています。
今までの日本の難民受け入れの難民認定率はわずか0.29%、広く世界に門戸を開くべき時代です。
一昨日受けた3回目のモデルナワクチン接種の副反応は…
お昼前に接種して当日寝る前に悪寒がし始めたので、
しっかり布団をかけて寝たら夜中にたくさん汗をかいて38.2℃まで発熱していました!
解熱剤を飲んで寝て、昨日は一日37℃前後の微熱と腕の違和感、
今日は朝からすっかりいつも通りの体調で、腕の痛みもほとんどありません。
インフルエンザワクチンの方が腕は腫れて痛みもずっと長く続きました。
念のためおとなし目にしていますが、これで身体が又バリアで覆われたかな、と安心です♪