児童文学作家の佐藤さとるさんがお亡くなりになりました。
享年88歳でした。
ニュースを聞いた時にはショックでした!
私が一人の作家さんの作品を追いかけて読む読書をした最初の作家さんだったからです。
小学生の頃、『だれも知らない小さな国』を読んだ後、学校の図書館にある佐藤さんの作品を、すべて読み尽くし、
今でも、佐藤さんの「コロボックル物語」シリーズを思う時、木造校舎の湿ったような図書館を思い出します。
佐藤さんは、日本のファンタジー小説の草分け。
1959年、シリーズ第1作となる私家版の『だれも知らない小さな国』は何と自費出版だったそうです。
好奇心旺盛な少年が小さな人コロボックルと出会い、自分だけの世界を大切に育てていく物語で、
20年以上かけて完成させたこのシリーズは発行部数は累計370万部を記録し、
毎日出版文化賞、日本児童文学者協会新人賞、国際アンデルセン賞国内賞を受賞する高い評価を受けました。
映画「借りぐらしのアリエッティ」を見た時も、佐藤さんのコロボックル物語を思い出し、
2年前には佐藤さんの『机の上の仙人―机上庵志異』を読んで、80歳を過ぎても書き続けていらっしゃることを知りました。
作家の有川浩さんもコロボックルファンだったそうで、
『だれもが知ってる小さな国』という佐藤さんを受け継ぐコロボックル絵物語を書いています。
偉大な作家さんがまた一人この世を去られ、もう新作が読めなくなることも残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
合掌