スキマスキ/吉田浩太監督
単なるエロ映画なんだが、アマゾンプライムビデオをぱらぱら観てたら、つい最後まで観てしまった。隣のアパートのカーテンの隙間から見える女性の姿を覗く日常を送っている大学生。どうしても気になって勉強も手につかない。彼は夜間の学生だったが、ひょんなことから昼間のいつも覗いていた女と知り合うことになる。何度も一緒に飲みに行き、良い感じに付き合う感じになっていく。ところがこの女は、実は逆にこの青年を覗いて観察するのを、勉強と興味の両方で以前から行っていたのだった。
異常というのではないが、何か頭がおかしいような不思議な感じのある女の子に振り回される男子、という図式にもなっていて、中二病的な妄想世界に近いかもしれない。覗いている色っぽい女にそのまま好かれたら最高ではないかという事なんだろう。物語はそこまで複雑化はしないけれど、ちょっとした恋愛の綾のようなものはある。最終的に純粋さが生きるという中二病に終わる。まあ、それしか無いようにも思うが、普通はそうならないのでファンタジーである。隙間問題も一応解決するようだし。
女性が恋愛の綾をどのように考えているのかはよく知らない。しかしながら馬鹿な男のほとんどは、このような覗きにあるような性的な期待でもって、女の子に惹かれていることは間違いなかろう。もちろんそれが分かっていて男を手玉に取るのがプロなんであろうけれど、そういうことが分かりやすいと言えば非常に分かりやすく描かれている。純粋に好きだからいいじゃん、という事であるが、これが純粋かどうかは分からない問題である。かといって純粋が崇高かと言えばそんなこともあるまい。どうであろうと恋は恋。そんなにエロでもないのだけど、観てしまうのも人間の性のようなものなのだろう。