カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

大切なのは腸内にあり

2015-12-28 | 雑記

 牛には胃が四つあって、草などを食べる際に消化吸収を助けているという。特に第一の胃は大きく、大量のバクテリアなどの微生物が棲んでいて、食物を分解する。さらに牛は反芻して何度もすりつぶしたり唾液を混ぜたりして微生物を大量に増殖させる術がある。植物の主たる栄養素であるセルロースは、通常の消化では栄養分として摂取することが出来ない。しかし胃の中の微生物はこのセルロースを分解し、牛が栄養分として吸収できる酢酸や揮発性脂肪酸などにするという。
 しかしながらこのような植物だけの栄養では、牛はその大きな体と豊かな脂肪を蓄えるほどの栄養は取れないらしい。実はむしろこの食べた草を媒体にして大量の微生物が発生することにこそ、意味があるという。そのように膨大に発生し育ったバクテリアなどの微生物は、胃の中で死んだ後に動物性蛋白質として、さらに牛の栄養になっているというのだ。何とむしろ大量のバクテリアなどを育てるために、植物を摂取しているようなものなのかもしれない。
 しかしながらそうであれば、ちょっとだけ疑問に思うことも無いではない。それは牛のことでは無くパンダである。パンダは竹や笹しか食べない。もともと肉食獣で牛のような機能も持たないし、草食動物のような長い腸も無いので、そもそも栄養を吸収する能力が落ちる。そうであるから実際に一日中竹を食んでいるといわれるが、効率が悪いために十分に栄養を吸収できているのか疑わしく、しかしやはりあのように大きな体でいるわけで、一種のミステリーとも言われていたらしい。最近になってパンダであっても内蔵に微生物がいて、セルロースを分解できているのではないかとも言われている。まあ、ちゃんと生きているのでそのような仕組みで栄養を取っていないことには計算が合わないのだろう。
 パンダはそれでもかわいいから良いとして、やはり人間にも菜食主義者というのがいる。本当かどうか知らないが、青汁だけを食べて(飲んで)生きていると言っている人もいるらしい。当然栄養失調に陥っているはずだと思うが、さにあらず、結構お元気な人もいるんだろう。やはり人間にも腸内に様々な細菌が居て消化吸収を助けているらしいから、セルロースも分解するような細菌を宿いている人もいるのかもしれない。また人間というのはビタミンCのようなものを除いては、必須栄養素は体内で作り出すことが出来る。それを助けるために、たとえ人間にとっては栄養に乏しい植物であっても体内に取り込んで何とかしているのかもしれない。
 結局人間も、腸内細菌が良好かどうかで長寿が決まるらしいという。もともと生物は細菌のようなものを体内に宿していないことには、上手いこと生きられない仕組みにあるものらしい。
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