デューク・ジョーダンのピアノを愉しめたらと思った。
それらしいアルバムだったので聞くことにした。
「永遠の旅人達:エターナル・トラベラーズ」(1996.8 メルダック・ジャズ)
デューク・ジョーダンが亡くなったのは、2006年の8月、74歳の時、死の10年前の演奏だ。
演奏は、デューク・ジョーダン・トリオ。
デューク・ジョーダン(p)
イエスパー・ルンゴー(b)
エド・シグペン(ds)
CDに読みやすい解説が付いていた。
それを参考に、収録曲ヘのとっかかりとして和訳を記しておく。
親しみやすい曲、耳慣れた曲が多い。
1.ハウ・ディープ・イズ・オーシャン:愛は海よりも
2.アイ・ベター・ウォッチド・アウト・アイム・フォーリング・ラヴ・ウィズ・ユー~イッツ・ハド・トゥ・ビー・ユー:メドレー・あなたと恋におちてしまうことを用心した
3.ノー・プロブレム:(危険な関係のブルース)
4.セプテンバー・ソング:九月の歌
5.ザ・ファズ
6.タイム・アフター・タイム
7.フローム・ロシア・ウィズ・ラブ:ロシアより愛を込めて
8.セント・トーマス:聖トーマス
9.ララバイ・オブ・ジ・オリエント:東洋の子守歌
10.センチメンタル・ジャーニー:感傷の旅
このアルバム、一種のエンタテイメントと言っていいのかな。
だけど、デューク・ジョーダンだからこそのものである。
「ララバイ・オブ・ジ・オリエント」は、日本で会った女性に捧げた曲だそうだ。
この話、なんだか、記憶の片隅に残っているように思う。
その女性のこと。
ジョーダンは、1922年生まれだから、40年前のこととすると、50歳代と言うことになる。
きっと、うんざりするだけかなとためらいつつ、スティーブ・レイシーの「森と動物園」のLPに針をおとす。
1966年のライブ、ESPからのアルバムである。
スティーブ・レイシーの代表作でもある。
スティーブ・レイシー(ss)
エンリコ・ラバ(tp)
ジョニー・ディアニ(b)
ルイス・モホロ(ds)
スティーブ・レイシー・クインテットである。
以上4名による演奏で、ヴォーカルやヴァイオリンが入っていないところが救われる。
聞きなれた、フリー・ジャズのスタイルである。
かつて、このブログで、このアルバムのことを書いている。
「聞いていて嫌になる」と言うようなこと書いていたように思う。
今回は、はじめから期待せず、警戒はしてだったので、こんなもんかという感じである。
そんなに、嫌ではない。
A面が、FOREST(森)
B面が、ZOO(動物園)
「森」と言うが、どこが森なのか分からない。
森をどのようなものと思っているのだろうか。
「動物園」には、奇妙な動物がいろいろいて、それぞれ、きもい声をあげているようである。
ただ、このアルバムが評価されるのは、そうかなあとも思う。
フリー・スタイルの音を楽しんでいるようなところがある。
アーチー・シェップのような、妙な自己顕示が感じられないところはいい。
さて、何時も思うことだけど・・・・。
アイラーの音には、一貫した感情を感じる。
レイシーの音は、何を言いたいのか、僕には分からない。
同じ、フリーでも、まったく違うように感じる。