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Rapsodie Espagnole

2018-08-01 | 【断想】音楽
 ラヴェルの“スペイン・ラプソディ”
 1.夜へのプレリュード
 2.マラゲーニャ
 3.ハバネラ
 4.祭り
 アンセルメ・スイスロマンドで
 こう言う曲が一番しっくりくる。

メキ・メッサーの殺人物語

2018-08-01 | 【断想】音楽
 クルト・ヴァイル(1900-1950)の「三文オペラ」(1928)を聴く。
 これは、ベルトルト・ブレヒトとの共同制作である。
 ソング・オペラと言う体をなしている。
 社会批判、皮肉、風刺のさまで、聴衆の共感を得たり、あれこれ考えさせたりする。
 演奏は、ジャズ・バンドがやっているという風だね。
 次のように、歌われる。
 きれいに晴れた日曜日
 浜辺に死体がころがってた
 街角に消えていく奴がいる
 そいつがご存知メキ・メッサー
 全体に哀感がただよう。
 わびしい暮らし。
 金も色恋も。
 《ジョン・モーセリ指揮/RIASベルリン・シンフォニエッタ他/LONDON》

“火あぶりの刑”

2018-08-01 | 【断想】音楽
 アルテュール・オネゲル(1892-1955)は、‘フランス6人組’のひとりであるが、スイス出身で、いささか異質。
 オネゲルの劇的オラトリオ「火刑台上のジャンヌ=ダルク」(1934-35)を聴く。
 魔女と決めつけられると「火刑」となるのである。
 なんでもないのに魔女とレッテルを貼られるケースがあった。
 中世ヨーロッパの歴史にきざまれた暗黒部分を思いだす。 
 さて、「火刑台上のジャンヌ=ダルク」。
 そのシナリオは、ポール・クローデルが書いた。
 「受難曲」である。
 語りや歌詞が理解できないけれど、聴いているとドラマ性は充分感じる。
 演奏や歌もとてもいいものと聞こえる。
 《小沢征爾指揮/フランス国立管弦楽団他/Po》

エクスタシー

2018-08-01 | 【断想】音楽
 アレクサンドル・ニコライエヴィチ・スクリャピン(1872-1915)も、20世紀の音楽家のひとりと言っていいだろうか。同世代に、ラヴェルやシェーンベルクがいる。
 スクリャピンは、神智学を信奉し、神秘主義的世界観をもって、音楽を作ったとされる。
 そう言うと、何か時代遅れ的な眼で見てしまうことになるが、その神秘主義と言うのは、音響物理学的側面があり、スクリャピンがやったことは、先進的であったとも評価されている。
 最も知られている「交響曲第4番《法悦の詩》」を聴こうと思う。
 これは、交響曲第3番の《神聖の詩》、第5番の《火の詩》との3部作となっている。
 タイトルの法悦は、エクスタシーである。宗教的なエクスタシーと言うことであるが、その実際の現れは、性的エクスタシーと見分けが付きにくいことが多い。肉体的現象としては、同じものとも見られる。
 気持ちが散っていては、エクスタシーは遠いかな。
 ちくま新書で、菊地章太著「エクスタシーの神学」がある。
 「キリスト教神秘主義の扉をひらく」との副題がついている。なかなか、いい本である。
 《ストコフスキー指揮/Houston交響楽団/PANTHEON》

“サッフォー”

2018-08-01 | 【樹木】ETC
 ヤニス・クセナキス(1922-2001)は、ギリシア人を両親に、ルーマニアで生まれている。
 自分のことを、「マルキストでナショナリストであった」と語っている。
 第二次世界大戦の折、ナチス・ドイツ軍に対するパルチザンの戦いで重傷を負う。左目は失明、頬に深い傷跡がのこる。
 クセナキスは、作曲家であるが、建築家でもあった。音楽へのアプローチも理系の傾向が強く出ている。
 「プサッファ(Psappha)」(1975)と言うパーカッション・ソロのための曲を聴く。
 曲名のプサッファは、古代ギリシアの詩人サッフォーの古い言い方だとか。にわかに、曲への関心が高まるというもの。
 聞くと、予測に反して、いい。折角、サッフォーなんだから、もう少し色っぽくてもいいのにと言いたいが、パーカッションと言うこと考えれば、贅沢か。充分だとも言える。
 昔、聞いたときはどう感じたのだろうか。
 パーカッションは、Gert Mortensen、レーベルは、BIS。