熟した姫林檎の実

2008-12-02 | 【樹木】ETC
 ヒメリンゴ(姫林檎)の実を二個、机のうえに転がしてある。
 季節の飾りだ。
 赤黒いその色がいい。
 ヒメリンゴは、バラ科リンゴ属の落葉低木。
 その実は、クリスマス・リースの飾りに使える。
 食べるには、酸っぱすぎる。

祖神としての蛇

2008-12-02 | 読書
【本の紹介】 
●山の神/吉野裕子著/講談社学術文庫/2008年8月7日発行/945円(税込み)
 古代日本人は、山々の連なりに大蛇をイメージし、そこに祖神を感じたとある。一神教が世界に跋扈してから、蛇は嫌われものになったが、古くはそうではなかった。蛇が山の神として祀られ崇められるには、それなりの理由がある。これらの解明を通じ、本書は日本文化の奥深くにひそんでいるものにアプローチしていく。蛇信仰の山の神、その後、日本に渡来した易・五行という哲理からの山の神のことが語られる。また、山の神の祭、習俗が紹介されている。一九八九年刊の文庫化。

「天皇を守り通した男」

2008-12-02 | 読書
【本の紹介】 
●東條英機/福冨健一著/講談社/2008年7月28日発行/1680円(税込み)
 副題に「天皇を守り通した男」とある。大東亜戦争の足音が高まるなか、天皇の御諚に従って戦争回避への道をさぐる東條の姿、東京裁判で毅然と自衛の戦争であったと論を張り、彼我に認めさせた力量、精神の有りよう等が描かれている。また、外交におけるインテリジェンスの重要性も指摘。それにしても、犯罪国家日本とおされた烙印による呪縛は大きかった。歴史とその中の人物を虚心坦懐に見られる日こそ、日本再生の日であろう。本書は、その日の到来を熱く呼ぶものと言えよう。

後もくみ寝む

2008-12-02 | 読書
 古事記、若日下部王(ワカクサカベノミコ)への求愛の段。
 大長谷若建命(オホハツセワカタケノミコト)は、山の上から国を眺め、堅魚木(かつをぎ)をあげている家を見つける。そして、天皇の家に似せて造っているのは許し難いことと焼き払おうとする。
 すると、その家の主が出て来て、「私は卑しく愚かな者です。何も知らず誤って造ってしまいました。贈物を献げますので、お許し下さい」と言上した。
 その贈物とは、白い布をかぶり鈴をつけた犬であった。それで、天皇は火をつけるのを止めた。
 天皇は、若日下部王(ワカクサカベノミコ)のもとを訪ね、その犬を、珍しいものを手にいれたので求愛のしるしとしてと贈る。若日下部王は、天皇が「日を背にしてわたしのところへ来られたのはよくありません。今度はわたしがあなたのもとへ出向き、お仕えしましょう」と応えた。その帰り、天皇は坂の上で、若日下部王への歌を詠んでいる。
 「後もくみ寝む その思ひ妻 あはれ」。抱き合って寝ようねと。

長谷の朝倉宮に坐して

2008-12-02 | 読書
 古事記、雄略天皇の話、はじめの段。
 大長谷若建命(オホハツセワカタケノミコト/雄略天皇)の妻子の名前、行政体制に係わる措置のこと等が記されている。
 后妃の名前として、大日下王(オホクサカノミコ)の妹の若日下部王(ワカクサカベノミコ)、都夫良意富美(ツブラオホミ)の娘の韓比売(カラヒメ)他がある。

狩りの野にて殺す

2008-12-02 | 読書
 古事記、猪鹿狩りの段。
 大長谷命(オオハセノミコト)は、従兄弟の市辺之忍歯王(イチノベノオシハノミコ)と、近江の蚊屋野に狩りに出かける。その地には、猪鹿など獣が多いと言うことだった。
 二人は、それぞれに仮屋を造って泊まった。その翌日、夜明け前、忍歯王が馬に乗って、大長谷命のところに、早く狩りに出かけようと誘いにきた。
 まだ寝ていた大長谷命には、家来から、忍歯王の様子に怪しいところがあったと報告される。大長谷命は、直ぐさま鎧を身にまとい、忍歯王を追い、射殺した。
 忍歯王の子たちは、この出来事を聞いて、播磨の国に身を隠した。
 この出来事は、皇位継承がからんでいるのだろう。大長谷命、のちの雄略天皇は、次々と、競争者を亡き者としているかのようである。