まずはゴルフ。米国男子ツアー《ザ・ジェネシス招待》3日目。初日から首位を走るパトリック・カントレーが3バーディ、2ボギーの「70」で回り、通算14アンダーの単独トップで最終日を迎える。世界ランキング7位の31歳はツアーで最後に優勝したのは2022年《BMW選手権》。ツアー9勝目をかけて3度目の完全優勝を目指す。 通算12アンダー2位にザンダー・シャフェレ、ウィル・ザラトリスが並んだ。通算11アンダー4位にルーク・リスト。通算10アンダー5位にジェイソン・デイ(オーストラリア)、ハリス・イングリッシュが続いた。5アンダー9位から出た松山英樹は4バーディ、1ボギーの「68」でプレーし、通算8アンダー7位に浮上。最終日はトップと6打差からスタートする。世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーが通算5アンダー20位。同ランク2位ロリー・マキロイ(北アイルランド)は通算4アンダー27位で最終日に入る。首位とはちょっと差があるが、松山にはベスト5を目指して頑張ってほしい。
欧州女子ツアー《アラムコ・サウジ・レディス・インターナショナル》第3ラウンド。笹生優花は6バーディ、1ボギーの「67」で回り、通算5アンダー7位タイで最終日を迎える。勝みなみは通算2アンダー21位タイ、古江彩佳は通算イーブンパー30位タイ、西郷真央、西村優菜は通算1オーバー40位タイで3日目を終えた。パティ・タバタナキット(タイ)が通算11アンダー単独首位に立っている。笹生は首位と6打差、少し厳しいが、爆発力のある笹生ならひょっとしたらひょっとする。
今日の重賞を振り返る。東京11Rで行われた【第41回フェブラリーS】は、藤岡佑介騎乗のペプチドナイル(牡6歳・武英智厩舎)が好位追走から直線で力強く伸び優勝。11番人気で単勝オッズ38倍の低評価を覆しGI初制覇を果たした。藤岡佑は、2018年【NHKマイルC】(ケイアイノーテック)以来、約5年9カ月ぶりのJRA・GI制覇。タイムは1分35秒7。1馬身1/4差の2着には初ダートのガイアフォース(5番人気)、さらにクビ差遅れた3着に武豊騎乗のセキフウ(13番人気)が入り、3連単153万超の波乱となった。なお、1番人気のオメガギネスは馬群に沈み14着に敗れた。
勝ったペプチドナイルはあの厳しいペースで追走して早めに先頭に立っての勝利で、正直こんなに強いのかと感心してしまった。こんなに強いのであれば、また大きな舞台で好勝負ができそう。6歳馬であるがまた1頭大物になりそうな馬が出現した。2着ダイアフォースは5歳にして新たな一面が出た。キックバックにも辛抱できたし、終いはいい脚を見せた。今回は勝ち馬が強すぎたが、2着争いを制して、賞金を加算できたのは今後のことを考えると良かった。選択肢が増えた。3着セキフウはいつ走るかわからない馬だが、今日はこの馬のレースに徹して良い伸び脚を見せた。4着タガノビューティーはベストの舞台のGIでよく走っている。上手くインから良いところに抜けたのだが…運がなかった。5着キングズソードも終い良い脚を使った。初の1600mでこのレースができたことは今後に繋がる。
ペプチドナイルは、父キングカメハメハ、母クイーンオリーブ(母父マンハッタンカフェ)という血統。北海道浦河町・杵臼牧場の生産馬で、馬主は沼川一彦氏。通算成績は20戦8勝。重賞は初勝利。武英智調教師はJRA・GI初勝利、藤岡佑介は【フェブラリーS】初勝利となった。
一方、小倉11Rで行われた【第58回小倉大賞典】は、杉原誠人騎乗の3番人気エピファニー(牡5歳・宮田敬介厩舎)が道中は中団で脚をためると、直線で外から鋭く差し切りV。前走の【中山金杯】で1番人気に支持された期待馬が、待望の重賞初制覇を果たした。タイムは1分45秒1。1馬身差の2着には後方から追い込んだロングラン(4番人気)が続き、さらに半馬身差の3着には今村聖奈との再コンビ結成で果敢に大逃げを打ったセルバーグ(10番人気)が粘り込んだ。なお、ホウオウアマゾン(8番人気)が、スタート直後に騎手が落馬し競走中止となっている。
勝ったエピファニーは杉原の好騎乗。ルメールが乗っても取りこぼしが多かった馬を上手く勝利に導いた。元々素質の高さは評判だった馬でこれからが楽しみになった。2着ロングランは力を出し切って勝ってもが、1頭強い馬がいた。運がなかっただけ。見せ場を作ったのが3着セルバーグ。今村の思い切った騎乗で“あわや”のレースだった。今村もようやく復活の兆しが見えてきた。
エピファニーは、父エピファネイア、母ルールブリタニア(母父ディープインパクト)という血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は(有)シルクレーシング。通算成績は14戦6勝。重賞初制覇。宮田敬介調教師、杉原誠人ともに【小倉大賞典】は初勝利となった。
今日の一口馬は2頭。まずはウインアラジンが小倉 6R【4歳上1勝クラス】(2400mダート)に出走し7着。騎乗した菊沢によると「道中はハミを取ったり取らなかったり、集中力が散漫なところがありますが、背中が良く、力もある馬ですね。これまでのVTRを見て、外を回す形だと集中力が途切れそうな印象があったので、今日は馬ごみの中でなるべく集中して運ぶ進め方を選択しました。道中はずっと促しながらの追走で、速い脚がないこともあり2周目の3コーナーで位置を下げてしまったのはもったいなかったですが、その後は盛り返していましたし、内容は悪くなかったと思います。たしかに難しい馬ではありますが、メンバーや展開ひとつで通用する力はあると思います。今日はレースでビッシリと動かしておきましたし、このレースをきっかけに自信を取り戻してくれるといいですね」とのこと。正直これで引退も覚悟していたが、菊沢がこれだけ動かない馬を1周半よく動かしてくれた。久々にまともな走りでとりあえず、次がありそう。次も菊沢で少しずつ前進してほしい。ホワイトターフは東京6R【4歳上1勝クラス】(1800m芝)に永野猛蔵騎乗で出走し11着。騎乗した永野は「先生からは『行けるようなら前に行くように』との指示を受けていましたが、スタートで少し出負けしてしまったのであの位置から運びました。短い距離を使っていたので掛かることも想定していましたが、折り合いはスムーズでしたよ。直線は進路を外まで切り替えなければならなかったので今日はあそこまでが精一杯だったものの、真っ直ぐ走らせられればもう少し差は詰まっていたはずです。東京のような切れ味勝負のコースは良くなさそうですが、今日もそこまで差があったわけではないですし、小回りコースなら2000mくらいでも対応できると思います」とのこと。直線で進路をふさがれたが、まぁ悪いレースではなかった。次頑張ってほしい!